空気と共に、季節が動く。
「蒸し暑いよね。」言われても。
否定せずに頷くのは重力のせいなの。
もう町は「あたたかいのをどうぞ。」叫ぶのだし。
上着を益々強く握って、夜の迷子。
影踏みは限界が近い?
辛い思い出は、蓋を持ち上げる力だから、否定しながらのステップを。
戸惑いつつも。
黄昏れつつも。
貴方の別れの声が風に上手くのって飛んできたの。
嗚呼、貴方が風下にいたなら。
未だに「さよなら。」は貴方にへばり付いたままだったの?
鬱々しつつ。
汲々と歩く。
―あきとあるく―
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