★ Diamond Honey ★
□Diamond Honey2.5
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「行ってきまーす」
慌ただしく靴を履いて一声かけるとドアを開けて家を出た。
眩しい光に思わず手をかざし目を細める。
今日も天気が良くて気持ちがいい朝だ。
「おはよう獄寺くん、山本」
「おはようございます十代目」
「おーっすツナ」
ちょうど玄関を出たところで迎えに来てくれた二人に会う。
そして三人で一緒に学校へ向かって歩きだした。
「そういやツナ、昨日さくらの見舞ありがとな」
「十代目行かれたんですか!俺にも声をかけてくれたらご一緒しましたのに」
「ちょっと寄っただけだから。山本も行ったの?」
「いや、親父がさ夕べさくらんとこ行って聞いてきたんだよ。さくらすげぇ喜んでたらしくてツナにお礼言ってくれってさ。ありがとな」
ニカッと笑って山本は言った。
なんだか改めて言われると妙に照れる。
「良かった。俺も楽しかったよ、さくらちゃん可愛いし」
「俺が言うのも変だけどあいつ本当可愛いんだよなぁ、ツナもわかってくれて嬉しいよ」
照れくさそうに笑ってバシバシと背中を叩かれる。
ちょっと痛い。
「お前…野球バカだけじゃなく妹バカでもあったんだな」
「獄寺くん…そんなストレートに」
呆れた獄寺くんの言葉になんだか苦笑した。
そう言えば身近に他にもそんな人がいたなぁなんてぼんやりと思いだして…
「おう!お前らのんびりしてると遅刻するぞ」
「先輩」
「おっお兄さん!」
「チッ、芝生頭」
京子ちゃんのお兄さん登場。
そうだ!この人だ!
っていうか獄寺くんなんで舌打ち?
「先輩なら俺の気持ちわかるッスよね」
「なんだ?なんの話だ」
「妹を持つ兄の気持ちってヤツです」
「なにぃ!山本も妹がいるのか!妹は極限に可愛いよな」
「そうッスね」
二人は意気投合したのか並んで歩きだす。
一人っ子の俺にはわからない世界がちょっとだけ寂しかったり…
「十代目!あいつらはほっといて俺たちも行きましょう」
「…はぁ」
「どうしたんスか十代目」
「…獄寺くんもビアンキっていうお姉さんがいていいよね」
「なっ!あんなの姉貴って言っても別にたいしたことねーっスから!」
それでもビアンキもやっぱり獄寺くんのこと可愛がってるし
兄弟っていいよなぁ…
一緒に住んでるランボやイーピン、フゥ太とは仲良いけど…なんか山本や獄寺くんたちみたいな兄弟ってのとはちょっと違うし
「イテッ」
またどこから降ってきたのかリボーンが頭の上に乗る。
「お前にも似たようなのいるじゃねーか」
「ええ?」
「立派な兄貴分がいるだろ、まぁオレからしたらどっちもダメダメのダメ兄弟だけどな」
「…ディーノさん」
金髪で背の高い格好良い兄弟子を思い出した。
確かに彼は優しくて俺のこと弟みたいに思ってくれている。
「そっか…そうだね」
「気付くのおせぇぞツナ」
「ごめん」
「十代目、行きましょう」
「うん」
もたもたしてたら登校時間ぎりぎりになってしまった。
俺と獄寺くんは山本とお兄さんにも声をかけ早足で学校へと向かった。
end
→あとがき