★ Diamond Honey ★

□Diamond Honey5
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もうすぐ夏休みだ。

その前に試験とかいろいろあるけど今はまだ気にしない。

「三人でさくらちゃんのお見舞い行くの久しぶりだね」

「だな」

放課後、部活の無い山本と俺と獄寺くんは一緒にさくらちゃんの病院へと向かっていた。

みんなそれぞれちょくちょくお見舞いに行ってはいたけれど三人で揃って行くのは久しぶりだ。

「そういやさ、実はさくらって結構人見知りなんだよな」

「えっそうなの?人懐っこい子かと思ってたけど」

最初に会った時もニッコリと可愛い笑顔を向けてくれたし

臆することなく話をしてくれていた。

同じ事を思ったのか獄寺くんも山本につっかかる。

「あんなに十代目に馴れ馴れしいのに嘘こくな野球バカ」

馴れ馴れしいって…何か言い方間違ってるよ。

それに…だって俺、懐いてくれてるの嬉しいし?

「あー…なんつーかさ、俺とか親父の知り合いだと結構平気みたいなんだけど全く知らない人とかってーと警戒すんだよなぁ」

「ふうん…でも今は入院してるし全く知らない人に会う機会ってそうそうないんじゃない?」

「だといいなとは俺も思ってんだけどさ」




そんな話をツナたちがしている頃。




さくらはまさに今、全く知らない人物に出会っていた。

「あの…な…何か?」

さくらは見上げた相手に恐る恐る尋ねた。

金髪で整った顔をしている背の高い青年は病院内を歩いていたさくらを見つけると声をかけてきたのだ。

青年はちょっと困ったように頭をかく。

「あのさ、悪いんだけど小児科病棟ってどっちか教えてくれるか?」

「え…あ、はい」

他にもたくさん人がいるのになんで自分に聞くのだろうとさくらは視線を彷徨わせ助けを求める。

だが、看護師さんは忙しそうに動き回っているし他の人は自分たちを見向きもしていない。

仕方なしに案内することに…。

どのみち自分も同じ所へ戻るのだからと覚悟を決めた。

「助かった。もしかして君もここに入院してるのか?」

「ええ…まぁ」

ビクビクと答えさくらは若干の距離を取り始める。

そんな事に全然気付かない青年は親しげに距離を詰めて、意気揚々と話を続けた。
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