★ Diamond Honey ★

□Diamond Honey5.5
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「なっなんで母さんがここにいんの!」

さくらちゃんのお見舞いに来たらなんだか賑やかな声が聞こえてきて

聞きなれた声にまさかと思ったけど入ってみたらやっぱり見なれた顔が揃っていた。

「あらツッ君。ふふっリボーンちゃんに連れてきて貰ったのよ」

「何勝手なことしてんだよリボーン!」

「ちゃんと山本に許可はとってあるぞ」

「だからって…みんなを連れてくることないだろ」

なんかもうすでに馴染んでるし…

フゥ太にランボにイーピンにビアンキまで。

「奈々さんを最初見たときツナくんのお姉さんかと思っちゃった」

いや、それはありえないってさくらちゃん。

母さんは“もう”とか言って照れながらまんざらでもない顔をしているし。

「ツナ、隼人は来ていないの?」

ビアンキがクールに聞いてくる。

「もうすぐ来ると思うけど…」

獄寺くんとビアンキって会わせて良いのかいつも良く分からない。

でもきっと顔見たら獄寺くんは…

「十代目ーどうかしました…か?」

「隼人、久しぶりね」

「あ…姉貴…うぅっハラがっ」

「ご、獄寺くん大丈夫!」

や、やっぱり!

ビアンキの顔を見た瞬間うずくまる獄寺くん。

取りあえず隣の空いているベッドに運んで横になってもらう。

顔が真っ青になって獄寺くんはすっかりダウンしているようだ。

「なんで姉貴がここに…」

うわごとのように呟く。

「ツナと隼人が入れ込んでる子がどんな子か見に来たの」

「入れ込んでるって…ビアンキ…」

なんか違う。

確かにさくらちゃんは可愛いけど…。

「アホ寺〜なに寝てんだぁ」

ランボが獄寺くんのいるベッドに飛び移ってその顔を覗き込む。

うわーランボの奴なんか生意気な顔してるよ。

「お昼寝だなんてアホ寺はおこちゃまなんだもんね。うわぁーダサダサだもんね」

「うるせぇ…アホ牛」

「おこちゃまの言うことなんか聞かないんだもんね」

そう言ってアッカンベーと舌を出すランボ。

いや、どう見てもお前の方がおこちゃまだろ。

「隼人くん具合悪いの?」

ひょこっとランボの後ろから顔を出すさくらちゃん。

そのまま獄寺くんの上でふざけているランボを抱えあげてくれた。

「たいしたことねぇ」

「悪いわね隼人、そばに付いていてあげたいけどこのあと用事があるの」

「早く…行け…っ」

獄寺くんは絞り出す声で呟いた。

本当に辛そうだ、早くビアンキには出掛けてもらった方がいいかもしれない。

「ビ…ビアンキ、獄寺くんのことは俺に任せて」

「そう?頼んだわツナ」

「またね、ビアンキさん」

「ええ、また来るわねさくら」

ビアンキが部屋から姿を消してやっと肩の力を抜く獄寺くん。

彼のトラウマは相当根が深いらしい。
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