★ Diamond Honey ★

□Diamond Honey16
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季節は巡って…雪が溶け、春が訪れた。

桜の花咲く晴天の日。




ピンポーン

玄関のチャイムに待ってましたとばかりに扉を開ける。

そこには仲良しの山本兄妹。

「おっす、ツナ」

「おはようツナくん」

爽やかな笑顔の山本の隣に並盛中の真新しい制服に身を包んださくらちゃん。

初めて出会った時より少し高くなった背、

髪も伸びてすごく女の子らしくなった。

「お…おはよう二人とも」

「どうかな?中学の制服」

さくらちゃんは制服のスカートの裾をちょこんとつまんでこちらを見る。

照れくさそうな顔が初々しくてなんか可愛い。

「うん、とっても似合ってるよ」

「えへへ…ありがとう」

「まぁ馬子にも衣装って感じだな」

「獄寺くん!」

「おはようございます十代目」

獄寺くんが山本たちの背後から元気よく登場。

さくらちゃんはぷくっと頬を膨らませていた。

「隼人くんの意地悪」

「まぁ悪くはねぇってことだよ」

「ははっ獄寺って素直じゃないのな」

「るせぇシスコン馬鹿!」

山本と獄寺くんがじゃれあっていると突然背後の扉が開いた。

ひょこっと母さんが顔を出す。

「ツッ君ーさくらちゃん来たのかしら?」

「あ、母さん。うん今みんな来たよ」

「ふふっせっかくだから写真撮りましょうね」

母さんが手にしたカメラを掲げてみせる。

俺たちは玄関先で肩を並べて写真を撮って貰った。

俺たちが二年生になってさくらちゃんが一年生の記念。

なんだかちょっと照れくさい。

「はい、オッケーよ。みんな気をつけて行ってらっしゃいね」

「「「「行ってきます」」」」

みんなで一緒に学校に行けるなんてなんか嬉しいな。

さくらちゃんとは今日から学校でも会えるんだ。

春の景色に負けないくらい浮き立つ俺の心。

気付けば自然と笑顔になっていた。
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