パラレルNovel
□GO!GO!ラブレンジャー
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この話はこれで片付いたように思えた・・・が、空気の読めない人物が一人いた。
「そうだ神城さん、よかったら私のコスチュームをお貸ししましょうか?」
おっとりした楓が綾人に控え目に声をかける。
他のメンバーはいきなり何を言いだすんだと驚きつつも様子をうかがっていた。
綾人は楓の申し出に喜び、驚く。
「本当に?夢みたいだ」
「いつでもお貸ししますよ、遠慮なさらないで下さいね」
感激する綾人に楓はニコニコと微笑んだ。
楓がコスチュームを取り出すとキラリと綾人が目を細める。
「じゃぁいっそ貰っちゃおうかな」
そう言ってコスチュームを手に取ると綾人は爽やかにウインクする。
さらりと言われた大胆な言葉に楓はキョトンとし首を傾げた。
「え…あの…か、貸…」
「ありがとう時田くん大事にするよ」
((えぇ〜!強引に手に入れた!?))
とまどう楓を無視して綾人は勝ち誇った様に満面の笑みを浮かべていた。
コスチュームを楽しそうに眺める綾人と何が起こったのか呆然とする楓に周りのみんなは声をかけるべきか互いに顔を見合わせた。
そんな時・・・
ガチャッ!
「遅れてすまん!」
鷹士が勢いよくドアを開けて飛び込んで来た。
「ったく、遅いぞ鷹士」
開口一番に龍太郎が呆れて言った。
みんなの視線が鷹士に刺さる。
「悪い悪い…ヒトミがどこ行くのって離れなくてさぁ。相変わらずお兄ちゃん子なんだよな」
ヘヘッと鷹士は嬉しそうに笑った。
((ノ、ノロケか??))
みんなが心の中で同じ事をツッコむ。
「鷹士、まさかお前この事バラしたんじゃねーだろうな?」
「大丈夫だって!秘密の会議があるから集まるなんて言えないって言ったら納得してくれたし」
((バラしてるよー!この人!!))
「ヒトミは本当物分かりが良いよな」
フフッと笑う鷹士を無視して一同は会議を再開することにした。
透は先ほど手をあげていたメンバーを思い出す。
「えっと橘くんさっき手を上げてたよね?どんな意見があるのかな?」
「ッス。俺はみんなに聞いてみたかったんスけど・・・司令に不満がある人」
剣之助が言うと全員が手を上げた。
「何だ急に、みんなヒドイぞ!」
鷹士があわてふためく。
剣之助はさらに質問を続けた。
「ついでに司令はある意味敵だと思う人」
またも全員が手を上げた。
「お、おい剣之助!ある意味敵ってなんだ、俺は愛と平和とヒトミを守るために日夜努力を・・・」
「斬っていっスか?」
メンバーが頷くのを見届けて剣之助がどこからか取り出した刀をかまえる。
刃先がキラリと光り、鷹士は冷や汗を流した。
「ちょっちょっと待て!」
満場一致で敵と見なされてしまった鷹士。
果たして和解はできるのか。
そんなこんなで次回につづく。
ラブレンジャーの明日はどっちだ!!
end
* * * * * * * * * *
あとがきです。
いきなりこんな舞台裏話(?)ですみません。
思いついたらもう止まらなかったのですよ。
ちょっとハチャメチャですが書いてる分にはとっても楽しかったです。
ってかここでもお兄ちゃんやられキャラになってるし;
しかしノリで次回に続くとか書いちゃったですけど続かなかったらどうしよう(爆)
一応そのうち書く予定ではいるつもりです・・・;
次回はヒトミも参加したのが書けたらいいな。
こんなお話ですがここまで読んで下さってありがとうございました。