★ Diamond Honey ★
□Diamond Honey5.5
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「さくらーアホ寺とダメツナなんかほっといてーランボさんと遊ぼう」
「ランボばっかりずるいよ!僕もさくら姉とあそぶ」
フゥ太まですっかりさくらちゃんに懐いているようだ。
ランボは抱えられたままスルスルとさくらちゃんの肩にしがみつく。
それをくすぐったそうにしてさくらちゃんは笑った。
「ふふっランボくんは甘えんぼさんなんだね」
「違うぞーさくらがランボさんにくっつきたそうにしてるからなんだもんね」
勝手なこと言ってさくらちゃんにくっつくランボ。
気づくと隣でリボーンが手に銃を構えていた。
「ウゼェなアイツ、一発やっとくか」
「ちょっと待てリボーン!ここ病院だからっ」
「…チッ」
今“チッ”って言ったー!
「ずるいよランボ、僕もさくら姉にくっつきたいな」
「イーピンも!」
「へへーん!ランボさんさくらと仲良しだもんね」
三人でさくらちゃんを囲んでワイワイと騒ぎ立てる。
フゥ太までさくらちゃんの腕にしがみついてるし。
子供って羨ましい…ってそうじゃなくて!
「あらあらさくらちゃん人気者ね」
「母さん呑気に笑ってないでみんなを止めてよ。ほらランボもフゥ太もイーピンもさくらちゃんは入院してるんだから無理させちゃダメだろ」
「わぁ何すんだダメツナーはなせー」
ジタバタするランボを無理やり引きはがしついでにイーピンも抱え込む。
フゥ太は…まぁいっか。
「はなせはなせはーなーせー!」
ランボはしつこくまだ腕の中で暴れている。
ほんっとしつこいなコイツ。
「ランボ静かにしろって!」
「うっさいバカツナ!ダメツナ!アホツナ!はなせって言ってんだもんね!」
「ランボ、いい加減にしないと…」
「黙れっ」
「ぴぎゃっ」
リボーンの蹴りをくらいポテっと床に落ちるランボ。
ナイスリボーン!
「が…ま…ん」
「はいはい」
少しだけ大人しくなったランボを拾い上げて
ちょっと驚いた顔をするさくらちゃんと視線を合わせた。
「ご、ごめんねさくらちゃん」
「大丈夫だよツナくん。にぎやかで楽しいよ?」
ほわっと笑うさくらちゃんに思わず胸がキュンとしてしまう。
そんな空気をぶち壊すようにほっぺにプスっと指が刺さった。
「イテッ」
「バカツナー何変な顔してんだ?」
「へ、変な顔なんかしてないよ!」
ランボは相変わらずイヤなタイミングで変なツッコミを入れてくる。
さっきまで泣きそうだったクセに。
そのあと、さくらちゃんが思い出したように口を開いた。
「あ、そうだツナくん。奈々さんたちが来る前にこの前の王子様みたいな人…ディーノさんが来たよ」
「えっディーノさんも来たの?」
「うん、お花持って来てくれたんだよ。ほら」
さくらちゃんが指さした先には花瓶にこれでもかってほどの真っ赤なバラ。
しょ…小学生にバラって、ディーノさん何考えてんだろ。
「その…もしかして黒い服の人とかも来てた?」
「えっとね、ロマーリオさん?って人と来てたかな」
よ…良かった。
いつかの俺みたいにぞろぞろ部下の人連れて来たのかと思っちゃった。
「ツナくんの周りって面白い人がいっぱいで楽しいね」
「あ…はは」
面白いっていうかなんていうか…
なんかもう笑って誤魔化すしかないよね。
end
→あとがき