★ Diamond Honey ★

□Diamond Honey7
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「あれ〜?珍しいな」

さくらちゃんが病室にいないなんて。

どこに行ったんだろう。

しばらく部屋で待って見ても戻ってくる気配がない。

廊下へ出てみるとちょうど通りかかった看護師さんがいたので聞いてみることにした。

「すみません、この部屋の山本さくらちゃんって今どこにいるかわかりますか?」

「え?あ…さくらちゃんね、えっと今他の部屋に行っているの」

「他の部屋?」

「この廊下をまっすぐ行ったところの突き当りなんだけど…もし行ってみるんだったらくれぐれも気をつけてね」

「は…はぁ」

なんか気のせいかな、看護師さんが少し怯えているような気がした。

取りあえずその部屋にさくらちゃんはいるんだよね?

行ってみようかな。


小児科病棟と正反対の位置に続く廊下はどうやら内科病棟らしい。

「突き当りって言ってたよな」

この部屋?

なんか妙に静かだけど…

「失礼しまー…」

「誰?」

えっ!

この心の底からヒヤッとするような鋭い声は…まさか

「ひっ雲雀さん?」

「沢田綱吉…?」

なんでここに雲雀さんが?

しかもパジャマ姿でベッドに寝てるし…って、ええっ!?

「さくらちゃん!」

さくらちゃんが横で椅子に腰かけたまま上半身を雲雀さんのベッドの上に預けるようにしてうつ伏せになって寝ている。

なんで?

どうして?

今一体どういう状況?

「煩いよ、草食動物。咬み殺されたいの?」

「めっめっそうもありません」

全力で首を振って否定する。

お見舞いに来た病院で怪我するのだけは避けたい。

「…ふん」

ふんって…。

雲雀さんは視線を俺からさくらちゃんに移すとそっと頭を撫でた。

その顔は今までみたことないくらい穏やかで…

こんな顔もするんだ、雲雀さん。

「あの…雲雀さんはなんでここに?」

「………」

「すっすみません!なんでもないです」

だからお願いですから睨まないでー!
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