09/05の日記
22:38
怪我<高校生の話
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歩の自宅、玄関前での疾砥と柳哉の会話。
「…どちら様で―――って畑仲さんか」
「そうだけど、君もあからさまに嫌な顔するねぇ」
「別にしてませんよ、地顔です。兄さんに用ですか」
「うん、ちょっとね。居る?」
「居ません」
「……居るよね。あいつ腕骨折して家で養生してるんでしょ?」
「……。…なんで知ってるんですか」
「骨折した現場に居合わせてたから。今日はそのお見舞いにきたんだよ」
「現場に…ということは、兄さんを庇ったのって、」
「残念ながらオレ。おかげで背中と両腕打撲。骨折はしなかったけどね。驚いた?」
「えぇ。畑仲さんは、他人を庇ったりする人間ではないと思っていたので。そのことに驚きました」
「酷いな。オレは友人の為なら、体くらい張る」
「兄さん以外でも?」
「さぁね。でも、多分張るんじゃない?保証はできないけどね」
「はぁ…貴方ってそういう人ですよね。訊いた僕がバカでした。
立ち話も難ですし、どうぞ。本当は嫌ですけど」
「あはは、ありがと」
食えない二人。
どうしようもないくらいに仲が悪い。でもいいコンビ。
歩のこととなると目の色が変わる。
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