Tales of Colloseum

□ (外伝) A crow
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A crow

「いや〜皆さん遠いところからわざわざ来ていただき、ありがとうございます。」

「いやいや!全然!……ところで、本当に
優勝したら、願いが叶うって本当でしょうね?」

「はい!もちろんでございます!」

「よっしゃー!スタン!絶っっ対勝つのよ!」

「おう!」

ある日、俺達は突如この世界に連れて来られた。なんでも、マナ流しとかをするために他の世界の住人も集まってくるらしい。

「……あれから半年か……」

俺達の旅が終わって半年経ち、先の騒乱の混乱がようやく収まりつつあり、世界もこの騒乱をきっかけに平和に向かっているようだ。ただ、この平和もまた多大な犠牲の上に成り立っているということを知る者は少ないだろう。

俺は、ルーティと一緒に孤児院を作るという夢を追い、ルーティは今回の優勝の賞品で、孤児院を建てるつもりのようだ。
もちろん俺もその使い道に反対はしない。
けど、出来ることなら、今、この場にいない『アイツ』を生き返らせたい。
裏切り者という汚名を着せられた『アイツ』を……

「あの、ここに連れて来ることができるのは、どんな人なんですか?」

「基本的には、ほぼ全員です。しかし、特別な方は連れて来ることができませんでした。
例えば……亡くなった方…とかですね。」

亡くなる≠サの言葉を聞いて、一瞬体が強張った。

「そっか……」

やっぱり『アイツ』は来れなかったんだな…
仕方がないといってしまえばそれまでだが、
俺はここに来た時また、『アイツ』に会える
じゃないかと少し期待していた。

「どうかしましたか?スタンさん。」

「ん?ああ、なんでもないよ。フィリア。」

「緊張することはない。きっと君なら優勝
できるさ。」

「ありがとうございます。ウッドロウさん」
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