Tales of Colloseum
□〜プロローグ〜
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「難しいことはオレから話すぜ、久しぶりだな…ジューダス。」
「お…お前は!?」
カイルの後ろから出てきたのは、一緒に旅した仲間のロニ・デュナミスであった。
「ちょっと、あんたに難しい説明ができるのかい?」
「なんだと!!このロニ様が説明できないだと。」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて……せっかくみんなそろったんだから、仲良くやりましょうよ。」
「ナナリーにリアラ、お前らまで…どうして。」
さすがのジューダスも動揺を隠せない。
「時空間歪みが発生したことによって、私達それぞれが今までの記憶をもった状態で同じ空間に存在する……このことによって生じるエネルギーの総量はざっと見積もって100000000000000000000Jくらいかな。でも、それだけのエネルギーが存在するようには思えないけどね〜。」
ピンク髪のハロルドが以前となんら変わらない口調で淡々と喋っていた。
一体どうなっているんだ……僕は夢でもみているのか……それとも…存在するはずのない命……出会うはずのない仲間……空間の歪み……彼らの旅は再び始まり……運命の歯車がまた動きはじめる……そして彼らの時間もまた動きはじめた。
「やっと皆さん揃いましたね。いや〜危なかった……もう少し遅かったら、あなた達のお仲間に首をとられるとこでしたよ……いや〜よかった、よかった。」
「白々しい真似をするな!!始めから分かっていたんだろ!!」
目の前の男……この男こそ僕達を巻き込んだ張本人……それは確実だ……しかし……
「いやぁ〜ばれていましたか……さすがですね。とまぁ、おふざけはここまでにして、そろそろ本題に入らせてもらいますよ……早く話さないと上の方に怒られてしまいますからね〜。」
ジューダスを含めた他の仲間に緊張が走る。
「分かっていただけて光栄です。では、手短に話させてもらいます……まず、ここは”デイラス”というあなた達の世界とは全く別の世界になります。」
「…なっ!?」
という声が一同から飛び出す。
「つまり、わたしたちはこの世界の人たちによってここに”意図的に”空間転移させられたってこと?」
「さすがはハロルド博士恐れ入ります……えぇ、確かに私達はあなた達を”意図的に”ここに連れてきました……ここはあなた達の世界の何倍も科学が進んでる世界なので、時間転移や空間転移といったことも自由にできるようになっています。」
「そのエネルギー源は何?次の実験に使えそうだから教えて欲しんだけど。」
「待て!!今、そんなこと聞くときじゃないだろ。僕が聞きたいのは何でわざわざ、違う世界の住人をここに呼んだのかということだ。」
「そうあせらずに……そのことについて、今からまとめて話しますから……。」