Tales of Colloseum
□ (外伝) A crow
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「ほらっボサっとしてないでちゃっちゃっといくわよ!」
ルーティに言われて俺は選手控え室に向かった。…そう…アイツは死んだんだ。いつまでもウジウジしていられない。とりあえず
アイツのことは忘れて、今は皆のことを考えよう。
「ここが、スタン様のお部屋です。どうぞ
ごゆっくり。他の皆様のお部屋はこちらで
ございます。」
パタンという音が部屋に響き、俺は一人になった。部屋はセンスが良くて、とても広かったが、ただっぴろい空間に一人でいるのは
少し寂しかった。
「そうだ!外を少し見てみよう!」
ぬくもりが少しでも欲しくて、俺は部屋を
出た。
「う〜ん…迷うけどすごいなあ〜…」
この闘技場はとにかく広かった。闘技場の他にも、ホテル・食堂・トレーニングルーム・それに、温泉やゲームコーナーまであるのだ。そして、一通り見終えたが、
「あれっ?そういえば、俺の部屋はどこだっけ?」
やばい。完全に迷ったようだ。
「え〜と…確かここを左に曲がって……
あれっ?右だったけ?」
「キャッ」
ドンッ
突如人にぶつかってしまった。