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□予感は運悪く的中
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突然アイクから『今日の夜8時に中庭へ来てほしい』と言われた。
夜は特に何もする事がなかったので俺は迷う事なくOKした。



…というわけで、約束の時間より10分早めに中庭へ出た。
「わぁ、キレイだなぁ…!」
「…来たかリンク」
夜空に浮かぶ大きな満月と所狭しと空一面に光り輝く星々に見とれていると背後から声を掛けられる。
反射的に振り返れば、そこにはアイクの姿があった。
まさかアイクが俺よりも早く来ているなんて思わなかったから少し驚いた。

「お前が約束の時間より早く来るなんて珍しいな…!」
「そうか?…それはそうと、突然呼び出してすまなかったな」
「全然構わないよ。どうしたんだ?」
「あんたに相談したい事があるんだ」
「悩み事か?俺で良ければ相談に乗るよ」
「あ…相談ともちょっと違うかもしれないが…」
「別にいいよ。…恋愛の悩みだったりしてな」
「なっ!?あんた、鋭いんだな…」
「…え!?」
アイクは動揺し、頬を少しだけ赤く染めた…ような気がした。
冗談のつもりで言ったのに、まさか本当に当たってしまうとは!!
っていうか意外すぎる…。

でも、何でわざわざ俺に言うんだろう?
恋愛相談なら多分俺よりマルスのほうが的確なアドバイスをしてくれそうなのにな…

「その…初めて好きな奴ができたんだ」
「へぇ…その相手は?」
「…それは…」
アイクは俺から目を逸らしたかと思うと、再び目が合った。
そして口にした名は…
「リンク…あんただ。俺はあんたを好きになってしまった」
「…は?」
今俺を好きになったと言った?
聞き間違い…じゃないよな??

「…フッ…ハハ!冗談言うなんてお前らしくな……」
「笑うなっ!!」
「!!ご、ごめん…!」
普段あまり怒る事のないアイクが怒鳴った…。
「俺が冗談を言っているとでも思っているのか?」
「えっと…マジ、なのか?」
…なんて、聞き返さなくたって分かっている。
今のアイクの目はどう見ても嘘をついているようには見えないから。
まぁ元々アイクは嘘をつくのが下手な奴だし、冗談を言うタイプじゃないしな。
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