スマブラ文

□心を表すかのような
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「ぬぅん…」
今、アイクは困っていた。
昨日はあの後マルス、ロイとずっと手合わせをしていたためマリオから言われてた事をすっかり忘れてしまったからだ。
「(やはり、今からでも行ったほうが良いか?…しかし行きづらいな)」
とりあえずこのまま考えていても何も解決しないと判断したアイクは自室を出てある人物の部屋へ向かった。

その人物の部屋の前に着きドアをノックすると、部屋の中から『はい』という返事が返ってきたのでドアを開けて中へ入った。
「邪魔するぞロイ」
「え…アイクさん?」
アイクが向かった先はロイの部屋だった。

確かに手合わせの後ロイは自室の場所をアイクに教えていた。
が、まさかその翌日に来るとは思ってなかったロイは早速のアイクの訪問に少し驚いていた。
「どうしたんですか?…あっもしかして今から手合わせしたいとか?」
ロイは『昨日のリベンジさせてもらいますよ!』と言いながら壁に立て掛けていた剣を手に取るがアイクはそれを否定する。
「違う。あんたに頼みがあって来たんだ」
「僕にですか?」
「ああ。その……俺と付き合ってほしい」
「はぁっ!?何言ってんだ貴方!?」
ものすごい勢いで3歩後退するロイ。
アイクは首を傾げた後もう一度言い直した。
「ん?…ああ間違えた。時間があったら俺に付き合ってほしいって言いたかったんだ」
「えっ?ああ、そういう事…」
アイクが言いたかった事を理解したロイはふぅ、とため息をつく。
…よくよく考えたら昨日会ったばかりの人(しかも男)に付き合ってくれなんて言われるわけがない。

「…どうした?」
「いや、何でもないです」
「ならいいが。…で、どうなんだ?」
「別に暇だし構いませんよ」
「そうか。良かった」
良かったと言いつつ口調も表情もまったく変わらないアイク。
変な間違いをしたのにまったく動揺しないなんてすごい人だな、と驚きつつロイは尋ねる。
「で、どこ行きたいんですか?」
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