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□正義の味方と勇者逹A
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「トキ!コレやるよ!」
「ん?」
いきなりトワから簡易的にラッピングされた袋を差し出された。
今日になってこれで5人目だ。
「ああ、ありがとうトワ」
「どういたしまして!」

今日はホワイトデー。
バレンタインデーにチョコを配りまくった俺は皆からお返しをもらいまくっていた。
数までは数えてなかったけど…おそらく現時点で10個はもらったと思う。
しかも1人から複数もらっており、ピーチ姫からはお菓子が入っていると思われる袋を3つもらった。

「ところでさ…今日いっぱいお返しもらったんじゃねぇの?アメとかクッキーとか」
「まぁ…って、何ニヤニヤしてんだよお前」
「なぁ、もらったやつ俺にも少し分けてくれねぇか?どうせいっぱいもらったって1人じゃ食いきれねぇだろ?」
「ハハ…いいよ、ピーチ姫からクッキー3袋もらったし、1つやるよ」
「よっしゃ!」
「もらった物は全部部屋にあるけど…今から来るか?」
「もちろん!」

…と、トワを連れて部屋へ戻る途中変なテンションをしたある人物に出会った。
その人物とは前に一度だけ会った事がある、ドーナツマンと名乗るアイ…じゃなかった、自称正義の味方の男だ。

「やぁ、また会ったな君達!」
「ドーナツマン…!」
「うわぁ!また貴方に会えるなんて嬉しいっス!」
「ハハハ!そうかそうか!」
ドーナツマンが目の前に現れた途端、キラキラと目を輝かるトワ。
例えるならテレビのヒーローを目の前にして興奮している子供…と言うべきだろうか。
なんだかものすごく嬉しそうだ。

「くくっ…!」
「…?何だよトキ?」
「いや…何でも、ない…!」
前会った時もそうだったけど…
普段のあいつからは考えられないこの異常なテンションの高さは何なんだ?
前は驚きのほうが大きかったけど…2回目となるとさすがに笑いが込み上げてくる。
もしこれが俺じゃなくてマルスだったら爆笑した後、普通に正体をバラしているかもしれないな。
正体を言うとトワを傷付けるかもしれないから俺はそんな事しないけど…。
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