エヴァ文A

□僕が守る
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「今年こそ一緒のクラスだと良いね…」
「そうだね」



去年、第3新東京市に引っ越してきた僕と双子の兄のシンは第壱中学校に転入してきた。
その時僕は1年A組、シンは1年B組だった。
それを知ったシンは『シンジと離れるのは嫌だ』と泣き出してしまった。
あの時の顔は今でも覚えている。
泣くシンを僕は励ましてたけど…僕もまた、知っている人がいないこの学校で生活していくのに不安でいっぱいだった。

でも、いざ第壱中学校での生活が始まってみると心配していた程ではなかった。
僕には鈴原トウジ、相田ケンスケという友達ができた。一方、シンは渚カヲルという子と仲良くなったらしい。
休み時間に1人で席に座っているシンに頻繁に声を掛けてくれて、次第に話をするようになったとか…。



話は今に戻って…
2年生に進級した僕らはクラス替え発表の紙が張り出されている掲示板を見にきた。
今度はシンと同じクラスになれますように、と心の中で祈りつつ自分の名前を探していく。
「シンジ、どう?」
「ちょっと待ってよ!今探してる…あっ」
自分の名前を見つけた。
そしてその下には碇シンジの文字がもう1つあった。
「ああっ!兄さん僕ら同じA組だ!!」
「本当!?やったね!」
「うん!!」
晴れて今年同じクラスになった僕らはお互いにその事を喜び合う。

…なので、誰かが僕らのほうへ近付いてきている事に気付かなかった。
「シンくーん!!今年も同じクラスだね!」
「わっ!?何だ?…渚君!?」
いきなり横からシンに抱き着いてきた男子生徒。
…彼がその渚カヲル君だ。

「なっ…!?」
「シンジ君、今年は君も一緒だね!よろしくね」
「え?あ、そうなんだ…よろしく。…ところで渚君」
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