エヴァ文A

□まさかの奇跡
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「あれが目標か…ずいぶんでっかいね。今まで見た使徒の中で一番でかいよ」
「感心している場合じゃないだろ」
「そ、そうだね…」
シンジと初号機は空を見上げる。
その視線の先には初号機の何倍…いや、何十倍もある巨大な使徒が第3新東京市に向かって降下してきていた。
その降下を阻止できるのは初号機のみである。

「本当にあんなでかいのを止められるかな?せめて零号機と弐号機がいてくれたら良かったんだけどな…」
「やる前からそんな弱気でどうする!…大丈夫、必ず奴を食い止めてみせる」
「う、うん…」
プレッシャーからか、弱音を吐くシンジを初号機は叱咤激励する。

「じゃあ行くぞ…」
「スタート!」
初号機が走り出すと同時に繋がれていたアンビリカルケーブルが切り離され、活動できる時間は僅か1分間に制限される。
もし時間内に使徒を倒せなければ…すべてが終わってしまう。

風を切るような猛スピードで疾走する初号機。
初号機のスタート位置から使徒の降下地点まで距離があるにも関わらず、僅か5秒間で使徒の降下地点へ辿り着き、降下してくる使徒を真下から受け止める事に成功する。
「「うおおぉぉー!!」」
受け止めた後、上へ押し返すと使徒はA.T.フィールドを展開した。
初号機はそのA.T.フィールドを素手で引き裂こうと試みる。

…活動限界まであと50秒。

だが、そのA.T.フィールドに弾かれ逆に初号機が態勢を崩してしまった。
「くっ!…何か武器はないのか?」
「プログナイフならあるけど」
「ああ、それで良い」
プログレッシブナイフは初号機に標準装備されている武器である。
左肩からそれを取り出すと使徒のA.T.フィールドに向かって突き刺した。
「いっけえぇぇ!!」
「くっ……!!」
しかしそのA.T.フィールドは予想以上に強力なもので、プログナイフまでもが弾き飛ばされ手の届かないところまで飛んでいってしまった。

…活動限界まであと29秒。
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