エヴァ文A

□目を覚ましてくれ!
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使徒に寄生された参号機とそのエントリープラグに搭乗しているアスカを助けるべく参号機と戦うシンジと初号機。
だが、初号機はなかなか参号機に手出しができず防戦一方となっていた。

参号機が腕を伸ばし初号機に攻撃を仕掛けるが、初号機は避けずにその手を正面から受け止め、そのまま取っ組み合いになる。
力負けしてズルズルと後ろへ押される初号機だったが、更に参号機の両肩から新たに2本の腕が出現し、その腕も初号機に襲いかかった。
すでに両手が塞がっててそれに対応できない初号機はその手に首を締められ、しばらくしてシンジと初号機は同時に意識を手放した…。



「……うっ……ハッ!!」
「お目覚めのようだね」
初号機が意識を取り戻すと、目の前にカヲルの姿があった。
「カヲル…なぜここに?…アスカと参号機は、どうなった?」
「参号機は今ロンギヌスの槍によって沈黙しているよ」
「槍だと?そんな物騒なものを使ったのか…」
「エントリープラグの中央はギリギリ外した。無傷とはいかないかもしれないけど彼女は無事のはずだ」
「参号機は元に戻るんだろうな?もし元に戻らなかったら許さんぞ!」
「せっかく助けてあげたのにその言い草はないんじゃないかい?あのままじゃ君もシンジ君もやられてた思うけど」
「…くっ……(悔しいが、こいつの言う通りだ)」

「そう言えばシンジ君はまだ目が覚めないようだね。さっきから何度も呼んでいるけど返事がない」
「そうだ、シンジ!おいシンジ!返事しろ!」
初号機がいくら呼び掛けてもエントリープラグ内のシンジからの返事はない。
初号機の脳裏に最悪の考えがよぎった。
「まさか…!?」
「彼が死に至るくらいの重症を負っていたら君だけが意識を取り戻す事はないと思うよ」
「そうか。なら良いのだが……とりあえず助けてくれた事は礼を言う。ありがとう」
「フフ、どう致しまして」
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