ヘタリア
□ラブソングを君に
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「おはよ、イギリス」
なぜか朝早くにあいつが家にやってきた。
うっとうしいことこの上ない。
「俺今日誕生日なんだけどな」
知るか、と言ってやろうかと思ったが我慢してやろう。
「欲しいもんでもあるのか」
「うん」
プレゼントの催促にくるなんてどういう神経してんだこのクソひげ野郎
「欲しいものってかお願いがあるんだけど」
「…聞いてやらないこともない」
今思えばどうしてあんなことを言ったのか。
「一緒に住もう、イギリス」
あまりに突然だった。
あまりに突然だったから、何も言えなかった。
「お前のことずっと好きだった」
蒼い目に見つめられて、自分の鼓動が聞こえてくる様な気がした。
ありえない。
こんなことがあるはずがないのに。
「もう俺も見栄張るのやめるよ。だからー…お願い、YESって言って?」
涙が出た。
「嬉しいなんて、絶対言ってやらないんだからな!!!」
忌々しいフランスの笑顔に、
キュンとしたなんて一生秘密だ。