04/02の日記

23:24
文学そして恋……
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自己の小説を見返し、かつての文豪の小説を思い出した。
物語の世界では男と女がいれば、必ず色恋が入る。
それは読者を引き込むための手段であり、太古からの法則である。
しかし、それに奥ゆかしさがなくなったのはいつからだったか。
文豪の作品では愛だの恋だのを多く語らない。
台詞にもしない。
男女はそっと時の流れとともに寄り添い、恋に落ち、夫婦になっていく。
そこに美しさがあり、日本独特の奥ゆかしい言葉文化があった。
今の若者はきっとそれを知らない。
何事も簡潔でわかりやすいものを求める。
ドラマも小説も。
わかりやすいことは良いこと。
それが正論だと思っているのだろう。
「行間力」という本が出たのは昨年の暮れだったか。
随分と話題になった。
問題提起しなければ、問題視しないのもどうかと思うが。
この国も落ちた。
嘲笑する。
この国は全てを同一化しようとする。
良いものは残していけば、良い。
全て大陸の国々に合わせる必要は皆無である。
なのにイマイチそれがわかっていないのだろう。
無形文化、言葉の文化ほど大切なものはない。
守らなければ廃れてしまう。
愛を告白しないネット小説。
実行してみようか。
かつての文豪にでき、現代人に出来ぬという話はない。
ウケるかどうかは別の話だ。
ウケぬならウケるように世を変えていけばよい。
ペンは剣より強し、とはよく言ったものだ。
ミユリ

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