幸せのカタチ

□第三話
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 「俺の好きな子っちゅーのは、この子じゃ」

 
 おいおいおいおいおいおいおい。
 
 お前今あからさまにしめたって思っただろ!!!!!
 
 バカ野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
 後先考えやがれ。

 後ろからフワリと抱きしめられる。
 
 跡部とは違うコロンの香りが自分を包んだ。
 
 駄目だ、コイツ。
 
 早く何とかしないと。


 「誰・・・んん!!!!!!!!!」

 
 キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーースされとるがなああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
 おいおい、どんな状況だこの野郎。
 
 後ろからのせいで、女の子がどんな状況なのか分からないが!!最悪以外の何者でもないのはわかる!!!
 
 コイツ、殺す!!
 
 押し返そうとするけど、逆に余計に口付けが深くなる。
 
 押して駄目なら、自分から離させてやる!!!

 
 「!!???」

 
 重なった唇、見せ掛けだけのキスだったものをわざとからめとる。
 
 相手がこちらを凝視している。
 
 まだ、逃がさない!!
 
 逃げようとした舌を追いかけて深くからめとる。
 
 ただのキスの筈が、支えられなくなったのか腕が私の腰に回る。
 
 体重がかかったと分かった時に勝ったと思った、がっ!!

 
 「酷いっ!!」

 
 そう、その一言でハッと我に返る。
 
 走り去る少女に誤解を解こうと唇を離し仁王を押しのけようとしたが既に遅く少女の姿はなかった。
 
 ガックリとしたが、問題は一つじゃなかった。

 
 「お前さんっ・・・・」

 
 コイツがいた!!!!!!!!!!!!
 
 すっかり骨抜き状態なのか、立てる様子のない仁王は私の横に座ると頬を染めた状態でしかも熱っぽい瞳でこちらを見た。
 
 私はまた中学生相手になんてこぉおおおおおおおおおおとぉおおおおお。
 
 後悔先に立たずとは昔の人は本当にうまいことを言ったよ!!!!

 
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