幸せのカタチ

□第三話
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 「すいませんでした!では!!」
 
 「待ちんっ・・・しゃい・・・・はぁ」

 色っぽすぎるよぉぉ君いぃいいいいいいいいいいいいいいい。
 
 駄目駄目、無理無理。
 
 犯罪だよ君!!!!
 
 何その吐息、襲えって?
 
 ってか、離させる予定が離そうとした人間を捕まえら意味がねえぇぇええええ。
 
 バカなんだ、私って絶対に。


 「何者じゃ・・・」
 
 「ただの一般人ですはい」
 
 「嘘じゃ」
 
 「事実です」
 
 「嘘」
 
 「嘘ではありません」
 
 「嘘」
 
 「しつけーな!」
 
 「それが地か」
 
 「このっ・・・・・・・・・・・・・・あ、そろそろお昼休みが終了の時間だわ?」
 
 「白々しいぞ」
 
 「っ・・・行かなきゃ」
 
 「待ちんしゃい!」
 
 「離して!」
 
 「名前は?」
 
 「・・・・・名無しの」
 
 「言わんと叫んで聞いて回るぞ」

 「藤原優美です」
 
 「俺は」
 
 「どうでもいいです、じゃ!」


 呼び止められているがそんなことは知ったことじゃない。
 
 これはまずい、跡部の一件から二ヶ月はキャラに関わることなく入られたから跡部をなんとかしたらいいと思ってたのに、あの幸村妹事件から会いすぎだろうテニキャラに!!!
 
 これは駄目だ、凄い駄目な風が流れてる。
 
 なんとかしないと、ドンドン平凡からかけ離れてしまう。

 
 午後の授業中ずっとブルーだった。

 気のせいだと思いたいがクラスの女子からの視線が痛い。
 
 溜息しかでない。
 
 このままでは苛められるじゃないか、アイツ等のせいで!!!
 
 こっちは好きで関わってる訳じゃないんだ、アイツらが勝手に関わってきてるんだとハッキリ言ってやりたいが、逆恨みされそうだし、火に油っぽいから無理です。
 
 今日も家までダッシュコースかと思うとウンザリだ。

 
 授業が終わり、SRが終わった瞬間に鞄を持って教室からダッシュで逃げた。
 
 昇降口まで辿り着いたのは私だけ、一番に学校から出てやる。
 
 思いっきり走って校門を目指した時だった。

 
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