恋物語

□プロローグ
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 教室の窓の外は朝から降り続く梅雨の雨が今も止む事なく振っている。

 この世界に来て、こんな日が来ると分かっていたら私はきっと行動なんて起こさなかっただろう。

 ただ、傍で見ているだけで十分だったのに。

 近くにいること、同じ時間に同じ世界にいる事が私の欲を大きくさせた。

 放課後と言う事もあり、教室内に残っている生徒は自分と彼だけで、とても静かだ。

 ゆっくりと視線を上げると大好きなあの笑顔ではなく、どこかとても困ったようなそれでいて辛そうな顔がそこにある。

 こんな顔がさせたかった訳でも、見たかった訳でもない。



 私はただ、そう、ただこの人が大好きだった・・・ただ、それだけっだのに。


 わかってる、これはルールを無視した私の責任。


 欲をかいた代償。



 これは全て自分で招いた罪なんだ。
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