幸せのカタチ

□第三話
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 わかってる、わかってるよ?だけどさ、だけどさ、納得できるか!!!!!

 


 「いい加減に機嫌直せよ」
 
 「誰のせいだと思ってんだこの野郎」
 
 「口わりーぞ」
 
 「それも誰のせいだ?」

 「ハァ・・・仕方ねーだろ、朝練があるんだから」
 
 「それはお前だけだろ!!!!!」


 現在の時刻5時。
 
 ココは跡部送迎車の中。
 
 ココが神奈川県と言うこともあり、朝練があると言う跡部のお迎えはなんと傍迷惑なことに五時。
 
 それに付き合わされる形になった私は、普段なら眠っている時間に何故か誰もいないだろう学校に向かわされていた。
 
 信じられない。
 
 私の唯一の睡眠時間を削るなんて。

 
 「景吾、今後朝練がどうので私を巻き込むつもりなら二度と泊めないから」
 
 「っ・・・分かった」
 
 「そもそも、一緒に出かける意味がわからない!!」
 
 「一緒に・・・登校したかったんだよ・・・悪いか!!」
 
 「同じ学校じゃねーから!!!」

 
 たくっ、真っ赤な顔で何を言うかと思えば・・・・可愛い事言いやがって!!!
 
 不覚にもキュンッとしただろう!
 
 まだ早朝、誰も居ない校門の前で車から降りる。


 
 「優美」
 
 「ん?」
 
 「お前、そんな格好で学校行ってたのか?」
 
 「そうよ」
 
 「なんで?」
 
 「目立つの嫌いなの」
 
 「フッ・・・・そーかよ、じゃあな」
 
 「ええ・・・・景吾」
 
 「ん?」
 
 「無理はしないようにね」
 
 「ああ」

 
 嬉しそうな顔だこと。
 
 そのまま走り去る車を見送って私は校内へと入る。
 
 誰も居ない校舎と言うのはなんだか新鮮だった。
 
 よく使う裏庭、水遣りをしながら気がつくと口をついて出る歌は、好きだからだろうか。




 
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