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□拗ねないで
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春だな、と呟いて去っていくリボーンを俺は眺めていた。



苛々する。



なんだよ、今の鳴とリボーンのやり取りは。



二人の秘密とか言ってたけど意味わかんねぇ。



だいたい、春だなってなんだ。



確かに今は春だけどリボーンがわざわざそんなこというわけないし…わざと意味深に言いやがってムカつく。



「鳴」



『はい?』



そう言ってきょとんとして俺を見る鳴がムカつく。



俺の気持ちを知らないからだけど、苛つくものは苛つくんだ。



「何、秘密って?何読まれた?」



鳴はビクッとすると目を泳がせてあー、とかうーとか口ごもっている。



『言いたく…ない、です……』



俯いた鳴に俺の苛立ちは益々大きくなる。



「リボーンには教えるのに、俺には言いたくないんだ」



『教えるって…教えたわけじゃなくて勝手に読まれたんです!』



「でもリボーンが読心術使えんの知ってただろ?読まれてヤバいこと考えるなよ」



『そんな無茶な!』



あーあ、鳴困ってるよ。



こんなのただの嫉妬だし、俺なにやってんだろ。



そうは思ってもどうしようもなく苛々するんだ。



俺ってこんなに独占欲強かったんだな。



「そんなふうに二人で秘密共有するくらいならさ…」



更に勢い余った俺は思ってもないことを口にする。



「今日は俺じゃなくてリボーンと出掛ければ?」



そんなこと望んでもないくせに、何言ってんだろう。






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