□君のためにできること
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*相互記念。はねこさんへ*
















君のためにできること



たった今までテストを受けていたようには思えないほど、疲れのない顔でジェームズとシリウスは談笑していた。僕はテストの後というとどっと疲れが出てしまうタチだから、うらやましいかぎりだ。ピーターは僕の横を歩きながらしきりに溜め息ばかりついていた。
「ピーター」
僕は少し苦笑しながら言った。
「まだ他の教科もあるよ。気を落とすなって」
「リーマス………うん………」
ピーターは依然肩を落としたまま応える。その、僕とピーターの間を何か光るものが通りすぎた。
「ん?」
「ジェームズ・ポッター、華麗にスニッチをキャァァッチ!!」
言いながらジェームズは、光るソレを手の中に納めた。ピーターが背をしゃんとして感服したように手を叩く。僕は苦笑して肩をすくめた。
湖の方で水遊びをしている女の子たちが見える。
僕たちは、太いブナの木をぐるりと囲むようにもたれて座った。



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