□もう一度愛してくれますか
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 ロドルファスを愛していることも、また事実であった。がさつでまるで女らしいところのない自分をいつも一番に考え、大切にしてくれた馬鹿な男だ。

「それでも、あんたはあたしの一番にはなれない」

 負傷した身体をベッドに横たえる良人を見下ろして言い放つと、へらりと苦笑してみせたロドルファスは、知っているよ、と手を握った。
「お前の一番はいつでも闇の帝王だ。俺が初めて出会った時から、ずっと、」
「ロドルファス」
「それでも……そんなお前の全てを、俺は愛しているよ、ベラ……」
「ロドルファス……、」
 馬鹿な男だと思った。見返りのない愛ほど辛いものはない。況して他の男を崇拝し、愛している自分を、今まで一度の浮気だにせず受け入れ続けるだなんて。
 そして自分は、彼以上に馬鹿なのだと思い知った。これだけ想われながら、それでも手放しで愛することはできない。それは学生の時分から、あの方だけを心に止めてきたせいだし、元を正せば己の負けず嫌いに全て起因しているのだ。
 きっと、あの方を裏切るのは思うほど難しいことではないのに。


「行っておいで、ベラトリックス。お前は帝王のお側にいる時が一番美しいのだから」

―――嗚呼、この馬鹿な男を一番に愛することが出来ればよかったのに。

 少し身を屈めると、ロドルファスは瞼にキスを寄越した。気持ちが悪くなるほど甘ったるい仕草だったが―――不思議と、嫌ではなかった。

「もしあたしが死んだら、―――」

 ロドルファスは悲しげに眉根を寄せて、だけれど無言のうちに微笑った。







(もう一度愛してくれますか)







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ロドルファス激しく捏造……(笑)。決戦直前、みたいな。
レギュベラもロドベラも好きだがロド→←ベラ→ヴォルが一番好き(報われない)

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