闇の砂時計

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漆黒の夜の闇に白い影がちらつき始めた



ふわふわと先の見えない闇を縦横無尽に舞う姿はまるで妖精のようだ



妖精達はやがてその役目を果たしたのか地面へと落ちていく



その深く降り積もった白の中で、一人の少女の手に雪の結晶が舞い落ちる



しかし、やがてその雪も少女の手の熱で融けていってしまう










『…………Morte Principessa de neve.』










聞くものもいない、ひっそりと呟いた言葉は
雪に吸い込まれていった










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