闇の砂時計

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―それは秋の台風がやって来て学校が休みの日の事だった




昨日の夜から他の居候三人が仕事で居なかったので
私は沢田家に泊まっていた



ベッドの中で奈々ママンの声が聞こえ
『(今日は学校無いのか…。)』と思いそのままゴロゴロしていたら














歌って歌って愛伝える最強手段!
拙い曲でも微妙な歌詞でも届けたい精一杯のsoulを!!!







けたたましい大音量で某軽音楽部のOPが鳴る




『………………はい、もしもし〜』



因みに私の携帯の着信音






「………………チェリジアかぁ??」



私のイタリア名を呼んだことから相手は本国の仕事仲間





「ちょっとお前時差考えろよ。こっち何時だと思ってんだ!?」


相手が分かった途端メチャクチャ俺様口調


今朝の8時だけどね(黒笑




「Σわっ、わりぃ!!

でもそれどころじゃねぇんだ!」




『へぇ。宇宙人でもやって来んの(笑)??』




「………………その方がだいぶマシだぁ。」




彼のその言葉にハッとする






『………………まさか!?』





「あぁ、てめえの居場所が奴にバレたみてぇだ。」











なんてこったい!!








「いいか!そこから直ぐに逃gグハッ!!





電話からうめき声が聞こえた瞬間私は電話をぶち切った




冷酷とか思わないでほしい


電話口から何か出来るわけでも無いし
今は自分の身の安全が最優先だ





彼の体を張った勇気ある密告に感謝しつつ
超特急でトランクに荷物をまとめる





とりあえず竹寿司か隼人のマンションにいれば安全だろ






トランクを担いで階段を飛び降りる






「桜、起きんの遅………………何やってんの??」





『訳は聞かないでくれ綱吉。
一刻を争うんだ!!』




「はぁっ!?」




私は玄関のノブに手をかけ綱吉を振り返る





『いいか!誰にも私のことは言うなよ!
八つ裂きにされても言うな!!』





そして私はドアを開ける








台風なので外は夜のように暗い




雷が鳴って私の目の前が光った




見えたのはかなりデカイ男性



強面顔が更に凶悪に見える














「………………久しぶりだな桜。」

















『おっ………………お兄ちゃん;』







私の兄がジャッポーネにやって来た






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