闇の砂時計V
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「しかし、お前はホントにリーナに生き写しだのぅ。」
『Σ初代雪の守護者を知ってるんですかっ!?』
「当然じゃ、アヤツはワシの初恋相手じゃからな…。」
『………。』
「冗談に決まっとるだろ!ったく最近の若いのは………。」
『………すみません。で、何で私だけ?』
「そのリングが最も異質だからじゃ。
お主も分かっておるだろう?雪の特異性は。」
『………はい。』
「元々それは"ボンゴレ"リングではなかった。」
『えっ!?』
「わしがリングへと形を変えたのだ。それの本体はその宝石部分だからな。」
透明の雪を私はじっと見つめる
「それは元々リーナの所有物だった。そしてアヤツがボンゴレファミリーに入ったときワシが証としてリングへと作り替えた。」
そんな過去が………。
「よって、そのリングの所有者は"雪の守護者"ではない。」
『………リーナさんがいつまでもこの子の主、ってことか。』
私は、唯一無事だった自分のリングを見つめる
『けど、未来じゃ炎も出せたが………。』
「それはリーナがお前を認めたからだろう。」
雪の炎の後継か………。
「だがそいつも、いくらリーナの頼みでも
もうアヤツ以外に仕える気は無いようだ。」
一回負けたヤツに興味は無い、てか
随分生意気なリングだな
「だからお主には他の守護者と違い、先にソヤツを説得してもらわねばならん。」
『説得?どうやって?』
「心を鎮め神経を研ぎ澄ませば聞こえるはずじゃ。
リングの声が。」
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