主
□SouthOrange
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【隣がいいんです】
「えいっ、やあっ、とうっ!」
「ちょっと骸、木刀なんか振り回して何やってるのさ」
「修行です。クフフ、雲雀君覚悟!!」
「ちょ、危な…」
「クフフー」
「一体どうしたのさ骸?」
「暇なので武闘派になってみようかと」
「君、もとから『格闘の出来る術士』がウリでしょ」
「いえ、もっと派手な技を身に付けないと他のキャラに呑まれてしまいます」
「君はその髪型だけで十分キャラが立ってるよ」
「それは言わない約束ですよ雲雀君!!それに、それだけじゃ駄目なんです。このままでは溢れ来る新キャラに主役の座を奪われてしまうかも…」
「いや、君主役じゃないから」
「だから今こそ新技を編み出す時なのです!!さあ雲雀君、実験台になってください」
「無視かい?その上なんてこと言うんだい君」
「クハッ、僕と雲雀君の仲だから言うんですよ」
「どういう…」
「他の人間ならわざわざ予告しません。問答無用で襲い掛かります」
「ワオ、骸が襲うだって。君は大人しく僕に襲われていなよ」
「そういう意味じゃありませんよこの変態蜜柑が」
「変態は君の方だろう?」
「仮にそうだったとしても君には及びません」
「まあ別にいいけどね。やっぱりアブノーマルなプレイの方が楽しいから」
「僕は普通の方がいいです…というか、話凄く脱線しましたよね」
「そうだね。僕はこっちの話題の方がいいけど」
「僕はこんなアホな話してる場合じゃないんです!!僕は雲雀君よりも出番が少ないんですから早くインパクトのある新技を考えなきゃいけないんですよ!!」
「でも君、出番が少な過ぎて戦闘要員にほとんどカウントされてないじゃない」
「う」
「むしろこう、キャラソンとか考えた方がいいんじゃない?またお茶の間に笑いを届けられるようなのを」
「クフン、なんですかもう!!モアイの癖に生意気ですよ!!」
「サンバには負けるよ」
「ううっ、雲雀君なんか嫌いです!!喰らいなさい、僕の新技」
「…(どんな技だろう)…」
「骸チョップ!!」
「え」
「えいっ、えいっ、えいっ」
「な、ちょ、やめなって骸痛い痛い地味に痛いから」
「派手に痛くしてあげますよ!!えいっ、やあっ」
「待ちなって骸、っていうか刀使わないの?」
「やっぱり槍じゃないとしっくりきませんでした」
「そりゃそうだろうね。
…でもなんでチョップ?」
「パンチだと笹川了平と被ります。キックだとオカマと被ります」
「僕もあの人は生理的に無理だけど名前くらい呼んであげなよ」
「嫌です。ヴァリアーなんか嫌いです。なんなんですかあの人達、人気あり過ぎですよ」
「君の方が人気投票勝ってるだろう?そんなこと言ってると赤い目のマフィアに呪われるよ」
「クハッ、それは嫌です。あの人執念深そうですし」
「でしょ?それに君、出番がほとんどなくても順位下がらなかったんだから無理しなくてもいいと思うよ」
「そうですね。
−−−でも…でも!!」
「?」
「僕は人気投票だろうがなんだろうがいつでも雲雀の隣がいいんです!!」
「!!」
「そのためには今の順位をキープするだけではなくて、もっと何かしないと…」
「骸…」
(そんなこと気にしなくても、僕はずっと君の傍にいるよ!)
(終)
あとがき
骸さんがアホの子になっててごめんなさい。