□SouthOrange
16ページ/115ページ

【蛇と僕と君と】



「ピーヒョロロロー
ピーヒャラピーヒャラプップップー

「ねえ骸、僕の応接室で変な音出すの止めてくれる?っていうかそれ何?笛?」

「笛です。何か問題でも?」

「大有りだよ。うるさくて仕事が手に付かない」

「ジョニーがジャンプを覚えるまでの辛抱です。我慢してください」

「は?ジョニー?」

「この子の名前です」

「シャーッ!!」

「…蛇?しかもなんか威嚇された気がする」

「きっと雲雀君が危険人物だってわかってるんですよ。ジョニーは賢いですね」

「シャー」

「こらこらくすぐったいですよジョニー」

「…なんかその蛇ムカつくんだけど。咬み殺していい?」

「駄目ですよ」

「大体どうして蛇がここにいるのさ」

「クフフ、畜生道のスキルで召喚しました」

「なんで」

「芸でも仕込んで遊ぼうかと思って」

「ここに連れてくる意味は」

「雲雀君への純然たる嫌がらせです」

「帰って」

「帰りませんよ、ここで帰ったら嫌がらせにならないじゃないですか。ねえジョニー?」

「シャー」

「ほら、ジョニーもそう言ってます」

「…」

「実は、ジョニーもう伏せとぐるぐるは覚えたんですよ。クフフ、やはり僕が召喚した蛇なだけはありますね」

「…はぁー…」

「おや、どうしたんですか雲雀君。深いため息など吐いて」

「誰のせいだと思ってるのさ」

「クフフ、誰のせいでしょうね」

「咬み殺すよ?」

「冗談ですよ雲雀君、そう怒らないでください」

「シャー」

「おや、守ってくれるんですかジョニー?頼もしいですね」

「…もう好きにしなよ。僕は仕事に戻る」

「そうですか?
ではジョニー、ジャンプの修行に戻りますよ!!」

「シャー!」

「ピーヒョロロロー
パラリラパラリラパッパラリー

「シャーッ、シャーッ」

「惜しいですよジョニー!今度はもうちょっと高くです!!」

「シャーッ」

「…」

「ピーヒャラピーヒャラピーヒョロロロー

「シャーッ!!」

「おっ、よくできましたねジョニー!!
クフフ、これはご褒美のカエルさんですよ」

「シャー(*´∇`)」

「…

「おや、雲雀君の怒りが頂点に達したようですね」

「わかってるなら静かにしててくれる?」

「クフフ、いいですよ、ジョニーもジャンプを覚えましたし」

「シャー」

「…ねえ骸、なんで蛇に芸を仕込もうなんて思ったの?っていうか応接室に生き物持ち込まないで」

「だって最近雲雀君仕事ばっかりで相手してくれないんですもん」

「だからって何も」

「これくらいしないと雲雀君かまってくれないでしょう?ただ待ってるのって凄く暇なんですよ?」

「…」

「だからこうやって雲雀君の気を引こうと…」


−−ギュッ


「え、ちょ、雲雀君!?」

「僕だって早く仕事を終わらせて骸とあんなことやこんなことしたいんだよ。だから大人しく待ってて」

「雲雀君…」











(…抱き締めてくれるのは嬉しいんですが変なところ触らないで下さい…)



(終)

あとがき

この後多分骸を守ろうとするジョニーと雲雀のバトルが見られry
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ