デュラララ!!
□素直になんか…
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新『ねぇ、どうして臨也は静雄が嫌いなの?構わなければいいじゃないか。なんでわざわざ喧嘩吹っ掛けるのさ?』
臨『…別に。ムカつくんだよ。シズちゃんの癖に生意気。黙っていうとおりにすればいいのにさぁ…』
新『臨也のいうとうりにしたら今頃死んでるよ(苦笑)』
臨『あはは、そうかも。でも、違うんだ。新羅…俺ね、昔、シズちゃんにフラれてるんだぁ…』
新『え、ほんとに?臨也が?…まさか。』
臨『うん。シズちゃんは俺が嫌いなんだよ。でも、俺は諦められないから…ずっとこうしてシズちゃんの隣にいるんだ。ほんとはいちゃいけないのにね。』
新『正直、驚いた。臨也が静雄を好きなのはずっと前から知ってたけどフラれてたなんて気づかなかったし。なんでいってくれなかったの?臨也はいっつもそう。一人で抱え込むのはよくないよ。』
臨『…新羅はそうやって俺に甘いからなぁ、それにいつもはいう前に気づくでしょ?今回は俺の勝ちかな。見破られなかったし』
新『ほら、また茶化す…僕は医者だよ?幼なじみの精神状態くらい把握できるよ。臨也は辛いときほど笑うよね。皮肉っぽく。当たってる?』
臨『……だから新羅は苦手だよ。』
新『図星、だね。これからどうするの?できる限り手伝うよ』
臨『手伝うって何を?いまさら何をするっていうのさ』
新『臨也のしたいこと。俺はいつでも味方だから。まぁ、静雄の味方でもあるから中立なんだけどね』
臨『そうだなぁ、いまはまだこのままでいいかも』
新『くす。臨也ってほんと好きな子には奥手だよね。小学生みたいに苛めるし』
臨『うるさいな//新羅には言われたくないよ。俺だってこんな気持ち初めてでどうすればいいかわからないんだから』
新『もしかして臨也って…』
臨『…そうだよッ。シズちゃんが初恋だよ、悪かったな!!いままで特定の人物を好きになったことなんてなかったし…それに、ちゃんとわかってるよッ!俺は恋を知らない、本当の愛なんてわからない』
新『臨也…』
臨『そんな俺がこんな気持ちになるんだよ。恋かどうかもわからないけどシズちゃんが特別なのは確かだ。』
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静『ちぃーッス』
新『あ、いらっしゃーい。待ってたよ!今日はドア壊してないだろうね?』
静『あー…開いてたからたぶん大丈夫だろ』
新『ならいいけど。座ってよ。立ち話もなんだし。ちょっと聞きたいこともあるしね。』
静『ききたいことってなんだよ?』
新『最近、臨也とはどう?まだ喧嘩してるの?』
静『別に、喧嘩っていうかあいつが勝手に絡んでくるだけだろが』
新『構わなければいいじゃない。静雄、元々喧嘩嫌いでしょ?一度落ち着いて話し合ってみれば?』
静『それは無理だな。』
新『なんでさ。臨也だって話せばわかるやつだよ。ちょっと…いやかなりひねくれてるけど』
静『知ってる。そうじゃねぇんだよ…』
新『……ん?』
静『…誰にも言わねぇか?セルティにも。』
新『いわないよ。それは守る。』
静『俺な、アイツの顔見ると変になるんだよ』
新『変って…キレやすくなるとか?』
静『なんていうか、苦しいっていうか胸が締め付けられるっていうか…』
新『それって…恋?』
静『わかんねぇ。だからあいつとはまともに会話できねぇんだよ』
新『あはははは。静雄…静雄カワイイ!あはははは』
静『わらうなッ!ち…だから言いたくなかったんだよ』
新『つまり静雄は臨也のことが好きなんだね?』
静『……そうかも、知れねぇな』
新『だってさ!よかったじゃん。』
静『?』
新『いい加減でてきなよ。臨也』
静『なっ…あいつがいるとはきいてねぇぞ!!』
新『言ってないからね。臨也?どうしたの?泣いてるの?…静雄。臨也が泣いてる』
静『てめ、なに泣いて…』
臨『だって…シズちゃんが、』
新『臨也はまずいうことあるでしょ。ほら、静雄はちゃんと言ったんだから』
臨『…え、と。ひっくッ…シズちゃん、いままでごめんな、さい。お、おれ…いまで、もシズちゃ…が、好き…だから…ぐすッ』
静『な…おま、なにいって…』
新『そうゆうこと。臨也が素直じゃないのは静雄が一番よく知ってるでしょ。いままでのは全部好きの裏返しだったみたいだね』
臨『…もぉ、嫌…われてるかと思って、た』
静『これ以上嫌いになんかなれるかよ…いっとくがな、俺はてめぇが大っ嫌いだ。でも、気になって仕方ねぇんだよ。毎日てめぇのこどばかり考える。…恥ずかしいんだから言わせるな///』
新『静雄も素直じゃないなぁ。好きって言えばいいのに』
静『新羅、てめぇ…いえるか、そんなこと!
』
臨『シズちゃん、ゆって?』
静『…かわいい顔すんなよ。くそッ…わかった、わかったから新羅、席外せ。』
新『はいはーい。ふたりとも、部屋のもの壊さないでね☆』
静『え…と、臨也?あー…』
臨『ん。』
静『臨也、好きだ。ずっと俺の側にいてくれ///』
臨『シズちゃん、ありがと。大好きだよ!!好き、愛してる』
静『おまえ、素直だと可愛いな』
臨『シズちゃん?え、どうしたの?なんかいつもとキャラが違う…俺のことまともに見れないんじゃなかったの?』
静『そういやそうだったな。』
臨『そうだったなって…』
静『いまはそんなこといってる余裕なんてねぇな。てめぇ、可愛すぎなんだよ。』
臨『シズちゃん!!(ぎゅーッッ。)俺はシズちゃん以外には興味ないよ。それに俺よりシズちゃんのほうが全然可愛い』
静『てめぇ、人ラブじゃなかったのか?』
臨『あんなの単なる言い訳だよ。興味はあるし嫌いじゃないけど、シズちゃんほど好きには絶対なれない。ほんとだよ?』
静『そうだな。俺も、お前以外は考えられねぇな』
臨『シズちゃん…(きゅん)』
静『てめぇなら壊れる心配ねぇしな。』
臨『…壊れる?』
静『あぁ、俺はこの力のせいでいろんなものを壊してきたんだ。物や人間関係まで…。だから人を好きになることを躊躇った。臆病だったんだ。俺には人を愛する資格なんて無いんじゃねぇかって』
臨『だから、あの時…』
静『あぁ、あの時は悪かった。スゲー嬉しかったよ。生まれて初めて告られたんだよな。お前を傷つけるとわかってて断った。ほんとにすまん。』
臨『知ってたよ。シズちゃんの事だもん。たしかに辛かったしいっぱい泣いたけどさ。それ以上にシズちゃんが苦しんでるの知ってたから…。俺のほうこそごめん。シズちゃんにひどいこといっぱいした…。シズちゃんに近づく人みんな傷つけてシズちゃんをも貶めて…サイテーだよね。こんな俺、自分でも嫌いだよ。』
静『お前が嫌いでも、俺はお前が好きだ。誰が許さなくても俺がお前を許す。俺だけはお前の側にいてやる。それでいいじゃねぇか』
臨『許して、くれるの?あんなに、あんなに酷いことしたのに』
静『あぁ。だから、もう無理するな。強がらなくていい。無理に笑わなくていいから』
臨『ありがとう…俺、シズちゃんを好きになってよかった』
新『終わったー?ご飯作ったけど食べる?今日は鍋だよ。臨也も食べよ』
臨『…いいの?』
新『なにいってんの、当たり前じゃん。ほらはやく』
静『臨也、もうひとりにはさせねぇからな。ほら、いくぞ』
臨『ちょっと…みんな待ちなよ。俺を置いていく気?ねー、新羅ぁ、シズちゃんってば!』
えんど。