小説 silent line -虚空の軌跡-

□第一話『飛翔-空との出会い-』
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何処までも何処までも
際限無く続く蒼の世界。

『空』


そこは街の喧騒なんて聞こえるはずもなく太陽と雲のみがただ、ただ物静かに息づいている。

照り付ける太陽。

コクピットから眼下に広がる風景は、敷き詰められた雲が太陽の光を一身に受けて輝き、真っ白な光が眩しいまでに乗機を照らしていた。

地上から見れば空は広大で、束縛のない自由な世界という印象を多くの人が受けるのではないだろうか。
少なくとも、自分はその中の一人だった。

だが、初めて空からその世界を見たとき、そんな印象は消えた。
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