小説 silent line -虚空の軌跡-
□第五話『黒鳥とよばれる少女』
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昨日の出来事から翌日の朝。
(そういや、おやっさんに謝ってなかったな)
そう思うと、おやっさんのいるハンガーへ行って謝った。
「もう済んだことだから気にするな。それよりもだ、おめぇの機体は大分ガタがきてたんで徹底的にチューンしてやったぞ。」
昨日の印象とは違い、おやっさんの雰囲気はものすごく穏やかだ。
「ありがとうごさいます!!」
そう言ったあとに駆け足でハンガーを後にした。
「今日はいつでも飛ばせるからな〜!!」
おやっさんの声がハンガーに響き渡る。
自分はその声を聞くと、振り向かずに駆け足の状態で手を振って応えた。