時空すらも飛び超えて
□プロローグ
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「……………………眠れない」
明日は恭弥と朝の見回りをした後綱吉様のお宅で勉強会なのに…。
どうも今夜は目が冴えてしまってダメだ。
「やはり…今夜の月が"紅い"からか?」
この世界ではありえるハズのない紅い月。
それに何か本能的なものを感じるのだろう。
そう…
まるで、何か良くない事が起こるような―――
「…考えすぎか」
嫌な方向ばかりに考えが行くのは私の悪い癖だな、うん。
「はぁ…精神世界にでも行こう」
眠れないのなら無理に寝ない方が良い。
あそこなら幾らか暇潰しも出来るだろうし、どうせだから骸の話し相手にでもなってやるか。
そう考えて私は目を閉じ、意識を集中させた。
―――それが自分の運命を狂わすキッカケになるとは知らずに。
To be continued...