婆裟羅
□怯える少女
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パンッ!!
親「Σっ!!…ってーなぁ!!何しやがるっ!!(怒」
乾いた音がその場に響く。
あろうことか白夜の野郎、俺の頬思い切り引っ叩きやがったんだ。
口ん中切れてて超痛ぇってのに、何しやがんだコイツはっ!?
「心配、したんだぞ…」
ポロッ...
親「!」
今まで聞いた事ねぇほど弱々しい声に顔を上げると、アイツが声を殺して泣いていた。
嗚咽を堪えてるのか、必死に唇を噛み締めながら…
「今回は運良く佐助達が気付いて助けに来たから良かったものの…下手したら殺されていたかもしれないんだぞっ!?」
親「……」
感情剥き出しでそう怒鳴り散らす姿に、いつも冷静でいけ好かないアイツの姿はなくて…
「その下らない、兄貴面も大概にしろっ!!」
堪えきれずに流れた涙は、余計に俺を混乱させた。