駄文
□子供かっ
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部活が終わると、示し合わせた訳でもないのに並んで帰る。
話の内容は昨日見たくだらないTVから、どーすれば選手層が厚くなるかの討論(きっと『闘論』の方がしっくり)まで…
丸々一年損をしたから…
その埋め合わせをするかのように。隙間を埋める為の言の葉が溢れ出して止まらない。
「俺、コレ買い〜」
「ヤ、別にさ…いちいち何買ってンのかって、興味ねーって」
今日はお前の家に行く、と朝一番に申し渡されて。
(オレんちの都合は無視かよ! てか今日こそアヤちゃんとデートするかもしんないじゃん!!)
(かもしんないってレベルすら行ってねーのに妄想してんな、チビ。軽くセクハラだろ)
(アンタのやってんのはパワハラだろーが。何その上から目線な物言い!)
(バーカ。ココのほとんどがお前より『上から目線』になんじゃんかよ)
マジコロスとギャーギャー騒いで、赤木に「たわけがっ」と2人で拳骨を喰らい、部内で失笑をかった。
あの日さ〜、ドアを開けた先に居たアンタとこんな風にツルんで帰る日が来るなんて想像もしてなかったよ。
感慨深げに宮城が言うと
…へぇ〜
興味なさげな三井の答え。そして2歩、歩いた先からいきなり
「お前ンちまで、競争なっ」
と、猛然とダッシュする。ホント思い付きだけで行動する先輩だよな…軽い眩暈を振り払うように首を回すと
「電光石火の宮城リョータをナメんなよ?」
立てた親指を、下げた。