記念碑

□7/14(三井side)
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「三井サンっ三井サンっ三井サンっ」


何、朝からそのMAXなテンション

…俺、眠ぃんだけど


「ねーねー三井サンってば」


聞こえてるっつの。あ〜今日も暑くなんのかなぁ…
あ…今日、現国の小テスト返ってくんだった…よし、サボろう…うん


「三井サンってば!!」

「…………あンだよ」

「アンタひどい!さっきから
俺のことシカトして!!俺のこと愛してないワケ!?」


さっきっからすれ違ってくOLのお姉さまの笑顔とか、チラチラ指差してる他校の女子とかの視線がイタいから
そーゆー発言はヤメろとあれだけ毎日


「言ってンだろっバカ宮城!」


どーせパンチは効かないから、
(拳にウェイトを乗せるタイミングがイマイチわかんねーだけで別に俺が『弱い』とかそーゆーんじゃねぇ!)
宮城のケツに回し蹴りを喰らわせて


「お、流川。ケツ乗せろ」


通りかかった流川のチャリにまたがって、さっさと学校に行った。後ろで宮城が何か叫んでるけど
…知るか












予想通り、つかそれ以上に暑くなってきたからいつもは屋上で寝るけど、今日は部室。
ちゃちいけど扇風機あるし。
あ〜やっぱ、クーラーいるだろ。そいや海南の部室は冷暖房完備って牧が言ってたな…

(でも安西先生がいねーからな)

人が真面目に返事したのに爆笑されたの、思い出した。
牧、ムカつく












「三っちゃん、探した〜」


暑苦しいから、その顔で人を見るなり泣くのはヤメロ、徳男。

「ンだよ」

「はいっ!酒井から」


ゲッ…現国の小テスト


「あと部活前に職員室来いって」

「徳男、代わりに行っといて。俺ぁ、部活休めねーから」

「だ、ダメだよ!!ちゃんと三っちゃんが行かなきゃ」

「バカだな、徳男。こんなこと、任せられんのはおめーだけだろ」


うっわ、寒ッ…自分で言って鳥肌立ったわ。あ〜ま〜徳男が『喜んで』行ったから、いっか
さ〜バスケ、バスケ!











なんでアイツ…パス回して来ねぇの?つか今の絶対俺だろっ!角田なんかに回してどーすんだよっ!あ…入った。
……今のハイタッチ、するよーなシュートか?ディフェンス甘ぇからだろ、あんなん…チッ
木暮も2年に抜かれるよーなディフェンスしてんじゃねーよ!

アイツ、全然こっち見ねぇ…














夜なっても、まだ暑い。さっきまで桜木達と冷やし中華食ってたから良かったけど…
なんか宮城怒ってるし。全然口きかねーし。いつもだったらデザートだねってコンビニでアイス買って…それから


「…」


ヤベ、なんか…泣く。バカ宮城。俺の足、止まってんのに。
どんどん先、行きやがる。
このまんま、なんもないで帰るのかよ。あーそーかよ

(ここ、あんま人通んないから)

宮城の言う通り、マジで誰も歩ってないから…涙腺止まんなくなってきた
もう宮城なんか知るかっ
勝手に帰りゃいーだろ


「全く…いないと思ったら、なに泣いてんの」


お前がシカトしてるからだろっ
って怒鳴りたいけど、しゃくりあげてるから…なんにも言えない


「はい、デザート」


ガサガサするコンビニの袋から俺の好きなアイス


「一緒に食べよ?」


あ、宮城と目があった。俺が泣いてんのに何でお前が笑ってんだよ。アイスじゃねーだろバカ。今欲しーの、違うんだよ!
ムカつく、チビ
ヘラヘラしやがって。待ってたっていつまでたっても俺が欲しいもん、わかんねーんだろ!







今日、まだ一回もしてないkissはしょーがないから俺からしとくから…明日は忘れんなよ








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