僕らの幕末戦争

□僕らの幕末戦争 第4章
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裕助side


唯人が高熱で倒れた




俺は羅刹の薬を全てスポーツバックに詰め込んで、本も詰め込んで、唯人を担いで山小屋を降りた





唯人が高熱を出して倒れたのはこれで二回目だ。




一回目は…「……ゅ…ぅ…」




唯人が苦しそうな声で、俺の名前を呼んだ。



「唯人!!しっかりしろよ!!今、医者ん所に連れて行くからな!!」




俺はひたすら走った。息が切れても、転びそうになっても走った。





それだけ…唯人が大切だから。












暫く走り続けると町の様子が変わってきた。





どうやらかなり走ったみたいだ





俺は一旦止まって唯人の様子を見た。





「唯人…」




「何?」





「ゆ…唯人!?」





「何?裕助。…君が止まるまで、ずっと待ってたんだけど?」





「わ、わりぃ!!って違うだろ!!いつ起きたんだよ!!」






「裕助が走り出してから30分後ぐらいかな。なんだか、気分が楽になった。……ごめんね。裕助」





「そっか!!良かった!!…てか目、覚ましたんなら言えよ!!」





「ごめんね。それより…ここはどこ?」




「俺もわかんねぇんだよな…」




「そっか…。」




俺は、辺りをキョロキョロ見回すと、なにか視界の横に白い物が横切った。それは唯人にも見えていた




「裕助…あれは……羅刹?」




「そうみたいだな…。唯人…少し揺れるけど走るぞ」




「うん。」






白い物を追いかけるために俺は走った。














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