戦慄の絆
□戦慄の絆 032
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白竜が点を入れたため次は雷門からキックオフとなった
ホイッスルが鳴り、再び雷門からボールがスタートした。
この空気を変えたい、雷門のキャプテン、神童はいつになく積極的に攻め込んでいく。影山が蹴り出したボールは天馬に渡り、さらに神童に移る。トラップした神童は、試合の流れを変えるため、この試合で最初の化身を発動した
「俺の奏者!マエストロ!」
神童の全身からオーラが立ち昇りタクトをふるう巨人が出現した。そこで牙山は感嘆の声を上げた。
それを見たシュウヤは白竜と視線を合わせた
「「必ず勝つ!」」
シュウヤと白竜の想いが重なった
「見るがいい!これが究極の化身!聖獣シャイニングドラゴンだ!」
「光を創造せよ。これが僕の化身!光の創造神ネフティー!」
目を覆いたくなるぐらいの神々しく、まばゆい光の中から二体の化身が出てきた。
「でかい!」
「あれが究極の化身…」
いきなり二体の化身が現れ、後ずさりするものもいた
「やはり、あの化身は神々しくすばらしい」
白竜やシュウヤの身体から凄まじい光が迸った。白竜の流れるような白髪が光に満ちて金色に染まり、シュウヤは黒髪に光が散ったかのように、きらきら輝いている。
長い鎌首をもたげ、翼を広げた巨竜の咆哮がスタジアムに地響きを起こす。
マエストロとともに神童はドリブルし、白竜に挑みかかった。
白竜は不敵な笑み浮かべた。シャイニングドラゴンの咆哮が再び轟くと、フィールドを白く巨大な尾がうねりだした。神童を激しく打ち据えた尻尾の一撃は、マエストロを形作っていた気力を断ち切り、消滅させた
神童は体に電流を浴びたようなダメージを受け、宙を舞った。
ボールは体白竜に渡り、シュウヤにパスされた
ピッチに叩きつけられた神童に天馬は駆け寄った。
そして、ネフティーとシュウヤは一気に雷門陣営への進撃を開始した
「なんて威力だ…天馬、俺のことはいい、奴を追え!」
シャイニングドラゴンの尻尾の力やネフティーの手の払った時の風圧の力で次々と薙ぎ払い、雷門ミッドフィルダー陣を一掃してしまったのだ。しかし、そこへ剣城がその前に飛び込んできた
「やぁ、剣城くん。久しぶりだね。君の飛び込んできた勇気は認めるけど…君の化身は僕の化身には勝てないよ」
「くっ…阻め、俺の化身!剣聖ランスロット!」
「無駄だよ!」
ネフティーはランスロットを一撃で粉砕した。
「こんなものだったんだ。君の実力。僕…がっかりしたよ!!!」
怒りを含んだ声に剣城はビクッとした。そして、風圧の力で剣城は、狩屋と信介を巻き込んで転倒した。
もはや、誰にも止められない、二人の化身。
そこに天馬が…
「なんで、なんでですか!シュウヤ先輩!俺の化身!魔神ペガサス!」
「こっちで、色々あったんだよねー。」
そのままシュウヤが天馬に突っ込んでいき…
「…人の気持ちは簡単にかわる!」
いっそう、力が増したシュウヤは天馬の化身と天馬ごと吹き飛ばし天馬の化身は消えた
そのままの勢いで雷門ディフェンス陣を吹き飛ばし…
「ライトニングゼロ」
太陽の光を纏ったボールが一直線にゴールへ飛んでいき、三国とともにゴールに突き刺さった
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