君に会えて
□君に会えて 第27夜
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?「なっ……!!」
「俺は父上と母上を憎み父上と母上が旅に出て行く前に殺したんだ」
「何故か父上と母上を殺した記憶はない。」
「里を滅ぼしたのはさっき言ったとおり自由とお前への恐怖からだ」
?「俺に恐怖だと…?」
「そうだ。情緒不安定になった俺は力の暴走が始まった」
?「俺は…俺はそんなことしらない!!」
「お前を封印した後にやったからな」
?「そんな………」
「だから、俺も二度としないようにお前を思い出さないように自分の記憶をお前とともに封印し新しい土地で新たな人生を歩み始めたんだ」
?「なら……誰からも必要とされない俺はどうしたらいんだよ!!
俺は…俺は誰なんだよ。もうわからない!!!」
「………」
?「誰に…誰に…!!!!!」
「なら俺がお前との失われた時間埋める!!」
?「!!!?」
「俺はお前の一部だ!!
だから俺がお前を必要とする」
?「お前なんかに必要などされたくない!!!」
「じゃあ誰に必要とされたいんだよ!!!」
?「………」
「俺がお前を必要とする、
それに、お前は俺で、俺はお前だ!!」
?「…」
総太「これからは…
夢の中じゃなくて共に…歩こう
鬼「………」
鬼の俺は膝を崩し静かに泣き出した
それを見た俺はギュッと抱きしめた。
鬼「今までお前が鬼の力を使えなかったのはお前が拒絶していると思い俺が力を貸さなかった…
だがその必要ももうない…
真に守りたいものがあれば鬼になれる」
「力を貸してくれるのか…?」
鬼「俺を必要としてくれるのであろう…
なら、力を貸す…。」
「ありがとう…総太」
鬼「礼を言われる程じゃない
これで、会うことはない無いだろう…」
「そうだな…。
お前はいつでも俺と共にあるんだ
だから寂しくない。」
鬼「ふん。」
鬼の俺は照れたように笑った
鬼「いいことを教えてやろう」
「いいこと?」
鬼「あの黒い勾玉は本来は浄化の勾玉と言われている」
「浄化の勾玉…?」
鬼「そうだ。黒い勾玉は羅刹の力を根本的から無くすことができる。」
「どうすればその効果が使えるんだ!!!?」
鬼「強い祈りを捧げることだ」
「強い祈り…」
鬼「そして白い勾玉は…禁忌の勾玉と言われている」
「禁忌…穏やかじゃないな」
鬼「初代からお前の父親までの魂が封じられている。いわば呪いの勾玉だ。祈れば相手を殺すことも動きを止めることもできる」
「………」
鬼「だが、この勾玉は呪いと言うがいいこともあるそうだ」
「いいことか…あんまり期待できないな。」
鬼「これだけはどういう効果かはわからんがお前が危機に陥ったとき助けてくれるかもしれんな」
「なら、それを期待しておこう」
鬼「知っていると思うがお前の血は労咳にも効く」
「え、沖田治ったって!!!?」
鬼「治ってなどいない。むしろ悪くなっている」
「嘘…」
鬼「だからだ。沖田にお前の血を飲ませることによって完治する」
「本当か!?」
鬼「本当だ。」
「何か、いろいろありがとな」
鬼「別に構わん……そろそろ時間だ…」
「いつまでも…共にいる」
鬼「約束だぞ?」
「あぁ。約束する」
鬼「沖田総司を死なせるなよ…。」
「わかってる…沖田は大切な人だ。だから死なせない」
鬼「その信念曲げるでないぞ…」
「わかってる」
鬼「また、もしかしたら何処かで…」
「またな…総太」
俺がそう言うと鬼の俺は俺の中へ消えた