小説

□スキダケドキライ
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『レンなんか嫌い嫌い嫌いだ〜い嫌いっ!!!』

今居ない相手にいっても仕方ないかぁ…。

―スキダケドキライ―



何故、こんなことになっているかというと…



一週間前

「レン君レン君!はい、これ新しい楽譜だよ♪」

「まぢですか!マスターありがとうございます」

『今回はあたしとデュエットじゃないの…?』

半泣き状態のあたしが問うと、マスターはミク姉とレンのデュエットだと言ったのだ…。

「リンちゃんはレン君の事大好きだもんね〜?」

マスターにそう言われて、悔しかったから思ってもないことをあたしは言ってしまった…。

『なっ!?レンなんか嫌いだもん!好きじゃないもんっ!!!』

「嘘はいけないぞ?リンちゃん」

「そうかよ…んじゃ俺今から、ミク姉と一緒にトレーニングルームに行ってくるわ」

『レン…ま(バタンっ!)

それから一週間…あたしはレンに避けられるようになった…。



現在

『レン…のばかぁ〜…』

違う、馬鹿はあたしだ…。ミク姉にヤキモチ妬いてるだなんて恥ずかしくて…知られたくなくて…つい言ってしまった。

(コンコンっ)

『…誰?』

「グミ姉だよ♪」

『入ってどうぞ?』
「リンちゃ〜ん☆久しぶりぃ〜元気だった?」

『元気〜じゃな…い』

「何か、悩み事ですかな?」

グミ姉にアタシの悩みを聞いてもらった。

「なるほどね〜リンちゃん…恥ずかしがらずに素直に謝ってレン君に大好きって気持ちを伝えたら?」

素直に…伝える?そんなの無理だよ…。

『グミ姉…でも』

「大丈夫!自信をもって?リンちゃんならきっと言えるよ」

『う〜でも恥ずかしいよぉ〜』

「リンちゃん?レン君の事好きなんでしょ?男として」

『う、うん…』

「だって、レン君?そんな所にいないで入ってくれば?」

グミ姉がドアに向かって話し掛けている。

「…!?」

『えっ?』

「いつから、気付いてた…?」

「ん〜?最初から気付いてた」

「まぢか」

「まぢ!」

レン…。

『れ、レン…』

「ん?」

あ…グミ姉がいつの間にか居ないや…。

『えっと…その〜ごめんなさい!アタシ、レンの事…』

「好き?」

『うん…大好きっ!!』

「そっか、よかった…俺こそごめんな…?」

レンはいつも優しくて強くてかっこいい。

『レン…ミク姉のところにいっちゃヤダ!!』

「うん…」

『ギュッてして…?』
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