イナズマ
□二度と離れることのない契約を
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綱海さんにぎゅっと抱きしめられる。
温かい体温が落ち着く。
「立向居、好きだ」
「な、何ですかいきなり…」
「好きだ」
「……知ってます」
俺も好きです。
喉まで出かけた言葉を押し戻す。
綱海さんは困ったように笑った。
「急にごめんな。でも、不安だったんだ。他の奴らに笑顔を向けてるのを見るとすごい腹立つ。いっそのことずっと俺の部屋に閉じ込めたいって思う。そんな俺を立向居は好きなのか…とか」
「好きです」
無意識に口から声が出た。
「どんな綱海さんでも俺は好きです。それに……嬉しかったです、そんな風に思ってくれて」
「……立向居」
恥ずかしさよりも綱海さんを安心させてあげたかった。
きっと俺の顔は耳まで真っ赤なんだと思う。
すると綱海さんの手が俺の頬に触れた。
「言葉だけじゃ足りない。もっと…立向居がほしい」
「!!!……いいですよ。この体に綱海さんを刻み込んでください。俺が逃げられないように」
「………ありがとな」
小さくお礼を言われ、そのまま熱いキスをした。
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