イナズマ
□太陽と花
2ページ/4ページ
澄み渡る大空の中、俺は真っ暗な闇の中にいた。
苦しくて、苦しくて、このまま死ぬことができたら、とどんなに願ったことだろう。
だけど、それさえもできない。
もう止めたいと反抗することさえ許されない。
ただただ、
「はい……」
そう返事するだけ。
それでも、父さんが喜んでくれるから……
…だから、俺は頑張れるんだ。
「ヒロトはそれでいいのか?」
……え?
「…な、何言って……」
「そんなに自分の気持ちを押し殺して大丈夫なのか?」
円堂くんは何を言っているんだろう?
俺は大丈夫だよ…?
なんでそんなに悲しそうな表情をしてるんだい?
「…大丈夫だよ…本当にどうしたの?いつもの守と違……」
「じゃあなんで泣いてるんだよっ…!」
「え?」
泣いてる?
俺が?
頬を触ってみると手が濡れていた。
それが自分の涙だとすぐに気付いた。
.