落書き

□FGO的TRPGA感想会
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※前回のTRPGを見てからご覧ください。

※セッションのネタバレと自己解釈が含まれます。





カメラオッケー。回し始めたんで、みんなカップ持って。

司馬懿「ティーカップで乾杯はしないんだがね」

大丈夫。私は気にしない。

孔明「作法の話なんだが……まあ、お前はそういうやつだからな」

はい、では皆さん無事セッションクリア、おめでとうございま〜す!カンパ〜イ!

全員『…………』

って何も言わずに飲んだなみんな。じゃあ私も〜……

司馬懿「うむ、やはりトリムが淹れた紅茶は美味いな」

太公望「そちらの流儀に疎い僕でも、これは上等なものだとわかります。香りがよくリラックスできますね」

孔明「お前が淹れた適当グリーンティーとは雲泥の差だな」

そんなもん私は知らん。まあでも、今の私だってコレの良さは分かるつもりだよ。美味しい!

孔明「相変わらず適当だな……それで、この後は感想や、質問を言い合うのだったな」

そうそう。感想は後で聞くから、まずは解説と質問からね。

太公望「『END N』ということは、一応は良いエンドということでしょうか」

そうだね。前回同様言い出しっぺが死亡したけど。

太公望「あれは死亡扱いになるのですか?」

自殺して記憶を失っての再スタートになる感じ。それを死亡と取るかは解釈次第かな。

グレイ「それで、この後皆さんはどうなるんです?」

もちろん変わらない日々の繰り返しになります。社長に関してはこの三年間の記憶はすべて失うけど、この世界の真実は知っているので、黒い海に飛び込んでいなくてもあんまり変わらないかな。

太公望「そうですか。まあ三年もの月日が経って徐々に忘れていった情報ですからね」

司馬懿「何の話だ?」

太公望「秘匿情報の話です。この世界の秘密については、『上』との連絡をチャットを通じて行うくらいで、会社を動かすのに重要なことでもなかったので、自然に忘れてしまった、というのが秘匿情報@でした」

中盤、謎の暗号メッセージを送った時点で、『0と1の組み合わさった暗号文を見た瞬間あなたはすべてを思い出した。秘匿情報@が更新された』云々とメッセージに乗せて送ったからね。

孔明「あの二進数の暗号を見ることで思い出したのか」

しかし太公望殿のあの焦った顔……フフフ。普段なかなか見ることのできない表情だったのでとても新鮮で眼福でした。ありがたや〜。

太公望「やめてくださいよ……本当にあの時はもう、どうしたらいいかわからず頭が真っ白になりましたよ。なにせ何を言われているのか全く分からなかったんですから」

孔明「それで聖杯からの知識を取得できないようにしたわけか」

そう!リアルINTの高い連中ひっかけて謎解きゲーと罠に嵌め、実際にはパソコン関係のEDUが高くないと乗り切れないタイプの謎を仕掛けるという高度な技だったのです!

それもこれも太公望殿が言い出さなければ、そしてこのシナリオを制作していただかなければ絶対にできないセッションだったでしょう。ありがとう作者様。ありがとう太公望殿。完璧無比な――いや無慈悲な舞台を用意していただいて、これ以上の愉悦があるだろうか!!

司馬懿「兄上から聞いていた通り、ひねくれ曲がったやつだなー」

孔明「この中でコンピュータの知識があるのは私だけだから、最初に声をかけられたのか……」

しかし……そんな感じでウキウキしながらやってたけど、結局いつもの先生の探偵ムーヴが光って終わった気がするな。

孔明「そうでもないだろう。特に最後の方の、あの絶望しかないシーンは何だったんだ?」

ああ、大丈夫だと思ってシェルターから出たら世界の終わりみたいな光景だったアレ?

いや、よく思い出してごらんよ。初期化ってどういう順序を通って行われるもの?

孔明「それは……まず中のデータをすべて削除して……」

そうそこ!データがすべて削除された状態があの延々続く黒い海と星空。

孔明「ああ、なるほど!その後初期状態で入っていたツールをもう一度自動インストールすることで世界が復元した……あの揺れはそういうことだったのか!」

はい。雨が止んだ時にいったん外に出るか聞いたけど、あの時待機を選択するのが正解でした。まあわかんないよね普通は。

司馬懿「ほう。なかなかできた話じゃないか。しかし今思い出したが、あの空に浮かんでいた巨大な目は何だったんだ?あれも神話生物か」

あれは“白痴の魔皇”だよ。

グレイ「え、魔王、ですか?」

あ、じゃなかった、ユーザーだよ。コンピュータの外側の人。

孔明「……そういえばあまりのことで忘れかけていたが、その……」

あの放送に関しては、この世界をコンピュータの中の世界と捉えるなら考えなくてもいい事かもね。

太公望「え?どういうことです?実際にコンピュータの中の世界なんでしょ?」

うーん、実はこの世界は二重構造になっていてね……


あなたたちの世界は白痴の魔皇であるアザトース様の夢によって創られた世界である。しかしそこに眠りの神であるヒプノスが入り込み荒らそうとしたため、アザトース様が眠りから目覚めて世界をリセットさせようとした。


という真相が隠されていたんだよね。

太公望「へぇ〜、そんな真相が……まあ理解は難しいですけど、あったんですね」

司馬懿「今のだけで神話生物の名前らしきものが二つ出たが」

神話生物というか、まさしく神だね。本物の神。

孔明「それぞれは何なんだ?それとあのセキュリティソフトの化け物についても解説をしてくれ」

はいはい。まずはアザトースから。

アザトースは宇宙を含めた世界すべての創世の神だよ。宇宙の真理を探索しようとした人がうっかり覗き見ちゃって、あまりのすさまじさに一気にSAN値がぶっ飛んだ、というのはよくあるね。

司馬懿「あるのか」

クトゥルフ神話ではよくある。本人は眠りに落ちていて目覚めはしないんだけど。

孔明「そのアザトースが夢から目覚めると、世界が終わるのか」

うん、全宇宙の終焉だね。

グレイ「す、すごいですね……」

そうかなぁ。だってもう一回寝ればすべて元通りなわけだし。まあ夢だから若干違うかもしれないけど。

司馬懿「寝たり起きたりするだけで世界すべての破壊も創生もお手の物とは、なんというめちゃくちゃさなんだ」

一昔前に流行った『世界は一秒前に作られた説』とかもこの神絡んでそう。知らんけど。

孔明「どの神話でも神というのは……いや深くは言うまい。次はヒプノス……品喪野まるか」

品喪野まる。彼女は完全な二重人格者です。普段は温厚で周りから信頼される愛されキャラですが――それは実は、創られた人格なのです。

グレイ「創られた人格……?」

そういうフリをして、少しでも生存確率を上げようとしていたのです。そうしたら最後にシェルターに入れてもらえると踏んで。

太公望「それが狙いだったんですね」

本来の品喪野まるは世界を破壊することに固執しています。最初、社員に握手などの身体接触を図り、感染させた……いえ、プログラムたちを破壊していきました。

司馬懿「ああ、私の髪がおかしなことになったのは、もしかして感染されかかったから?」

そうですね。今回は髪形が変わりましたが、中には目が悪くなるというデバフがつくものもあって……でも≪目星≫に振ってない芝居さんならどれでもよかったかもしれませんね。

司馬懿「失敬な」

孔明「しかし初期化が始まった途端元に戻ったな。あれは?」

初期化が始まったことでウイルスが弱体化したためです。そのため品喪野まるはしんどそうにしてたり、灰色さんの足払いをくらっただけで死んだりしてました。

太公望「ああ、やっぱり足払いで死んだのですね」

痛みを伴うことをされたらそうなるようで、過去には膝カックンや後ろから抱きしめられただけで絶命する品喪野まるもいましたよ。

グレイ「そ、そうだったんですか……」

孔明「……少し思っていたが、品喪野まるはもしかしてマルウェアか?」

グレイ「マルウェア?」

お、さすが先生。その通り、ウェアを日本語にすると『品物』という意味になります。そこに『まる』をくっつけただけ。そのまんまだったんですねぇ。

司馬懿「兄上、そのマルウェアというのは?」

孔明「コンピュータウイルスの一種だ。本当にそのままだったとは……どうりで過去のセッションではNPCでも当て字で登場させたりするのに、マシュの外見で全然違う名前だったからおかしいと思っていたんだ」

そこなのかい。私の悪いクセを見抜いていたとは……さすが観察眼の鬼。

孔明「やめろ縁起でもない。二度と言うな」

そこまで言う?鬼狩りとか来ないってだーいじょーぶ。

太公望「ところで先ほどシェルターに入ろうとしたと言いましたが、品喪野まるが入っていた場合はどうなりましたか?」

ああ、それはまたあとで話しますね。その前にセキュリティソフトのアレについて説明します。

司馬懿「あの化け物か……何の説明もなくいきなり現れるしかなり強いし、肝が冷えたぞ」

正式名称はムーンビーストといいます。槍での攻撃がもっぱらで、任意の空間に相手を閉じ込めて攻撃してくる厄介な神話生物。

司馬懿「ムーンビーストということは、月に生息しているのか」

月の裏側に都市を築いて暮らしています。なんでこれが神話生物枠として出てきたのかはよくわからないのですが……おそらくムンビが崇拝するのがアザトースの眷属の一人だからでしょう。

太公望「ムンビって」

孔明「口を滑らしたそのままじゃないか」

グレイ「眷属がいるのですか」

眷属というか子どもというか、その子どもが自分の力の代行者として顕現することが多いかな。本人は寝こけてるから。

グレイ「は、はあ……」

司馬懿「それが世界に入り込んだ異物を排除しようとしたのか。自分が崇拝する者の親の作った世界に……その説は非常に納得できた。いや、聞けば聞くほど奥が深いんだな、このシナリオは」
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