書2
□しらゆきひめ
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白、という単語で思い浮かぶのは割と不健全。
雲より雪のほうがしっくりくるのはなんでだろう?
白雪姫って実は彼女のことじゃないかな?
ああ。脳みそヤバいっぽい
白い肌だから白雪姫
でも売り文句は他にもあって、それは豊かな黒髪と薔薇色の唇。
残念なことに彼女の髪は色素の薄い茶色 唇も薔薇というよりは桃色。
だから白雪姫にはなり得ないわけで
なんて彼女が聞いたらバカじゃないの?といわれること確定の考えごとをしていると
「どうしたの?」なんてアイスを頬張りながら質問されて
ちょっと見つめ合っちゃったりして
そっか。って納得
「見とれてたの」
疑問符を浮かべる彼女の横からアイスを一口奪ってみる
「あたしのお姫さまに」
白雪姫なんて目じゃないね
笑うと顔面にアイスが降って来た 冷たいよ。マイプリンセス
重力に従ってアイスが顔から落ちると同時に離れていった腕は
もうすぐ夏だというのに真っ白で
やっぱり雪だなと思った
ーー終ーー