過去拍手掲載物
□恋人たるもの
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ごめんなさい、シンさん。
私、本当にシンさんの事が大好きで、大好きで。
こんなに好きになった男の人なんて、初めてで。
だから、シンさんと、その…そうなれて嬉しいのに。
なのに、あの、私っていろいろと…シンさんの望むような恋人像には程遠いですよね。
「まあな、俺の望む通りの恋人になると言ったら、とんでもないだろうな」
や、やっぱり…ですよね。
すっごい美人でセクシーでグラマーな女性なんですよね。きっと。
「何を言ってる」
へ?
「お前が、俺の望み通りの恋人になりたいなら」
ゴクリ
「まず他の男とは一切関わるな、喋るな、見るな。世間話すら禁止だ」
え、ええええっ!!?
「そして、外を歩く時は、肌は一切露出させるな。胸元や背中や足などは言うに及ばず、首も腕も全てだ」
ええっと…?
「まあ、俺の望む通りにすると、お前はそうなるな」
はあ…。
「もっと欲を言えば。出来れば、俺しかいない場所に監禁しておきたいところだな」
かっ、監禁!?
「どうする、お前。俺の望みをかなえてみるか?」
……………。シンさん。また私をからかって、冗談で言ってるんですよね?
「冗談だと思うか?」
…。
「まあ、冗談だ」
あ、やっぱり。
「半分はな」
半分…ですか。