♪過去の拍手小話♪

□ハミガキ
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〜ハミガキ〜

「ベポ!お前ちゃんと歯磨いてるか?なんか臭うぜ?」

シャチが鼻をつまみ顔の前で手を振った。ベポは頭を掻きダルそうに答える。

「そういえばしばらく磨いてないかも〜」

シャチは目を丸くした。

「何?!毎日磨かねぇのか?お前」

ベポは露骨に怪訝な顔をした。

「人間じゃあるまいし磨くわけないじゃん!それに俺自分で磨けないし」

そう、ベポは自分では歯を磨けないのだ。どうしているのかというと・・・やっぱりこの人である。

「ベポ!新しい歯ブラシ買って来たぜ?」

薬を買いに行っていたローが船に帰って来た。
シャチが口を尖らせる。

「船長!ベポの口臭いますよ!コイツ毎日磨かないらしいんで。しかも自分で磨けないとか言うし」

ローは真顔で返す。

「悪いな、俺のせいだ。これからは毎日ちゃんと磨いてやるから安心しろ」

シャチはワタワタと弁解を始めた。

「いや、すいません船長・・・そんなつもりで言ったんじゃないんですけど!船長がベポの歯磨いてるの俺知らなくて・・・」

ローはアワアワしている腹心の部下に苦笑を浮かべた。

「いや、いいんだ気にするな」

そして新しい歯ブラシを手に、ベポを連れて船長室に消えて行ったのだった。

〈End〉

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