♪過去の拍手小話♪

□ローさんのとある日
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空は快晴、次の島まであと一週間―――
海軍も現れないし、海賊も商船も皆無。つまり今日は何もない暇な日だ。明日には充電が完了して潜れるだろうから少しは忙しくなるはず・・・
甲板ではベポが鼻提灯を作りながら気持ち良さそうに昼寝している。暖かいからさぞ居心地が良いだろう。俺は何時ものようにベポの腹を背もたれに読書を始めた。
暇な時は基本的には本を読む事にしている。医学書から小説までジャンルは様々だ。気が向けばシャチやペンを相手にチェスをしたりもするのだが今日は気分じゃない。
しかし、本当に今日はのどかだ。本を読み進めていたらどんどん瞼が重たくなってきた。暖かい日差しに心身共に溶けていきそうで・・・
気付けばうたた寝していたらしい。シャチに遠慮がちに起こされた。

「船長、昼飯出来てますよ?今日は船長の好きな魚のホイル焼きっス」

ゆっくり目を開けたら覗きこんでいるシャチの顔とそのバックに青い空。俺は「すぐ行く」とだけ答えてのそのそと身を起こした。まだ寝ているベポを叩き起こして一緒に食堂に向かう。今日は魚料理ということらしいからベポも喜ぶに違いない。食事が済んだら久々に硝子絵でも描いてみようか・・・



これはトラファルガ―・ローの何気ない日常の一コマ。明日は明日の風が吹く―――

〈End〉

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